大都会・新宿の地下に、街の喧騒からかけ離れた静寂で不思議な空間が広がる。「ヨドバシカメラ新宿西口本店」の携帯スマートフォン館地下2階に、7月14日にオープンした自転車専門フロアの目玉企画となる全長約200メートルの試乗体験コースだ。
7月14日にオープンした自転車専門フロアの入り口
取材前は、売り場の空きスペースに試乗コースをつくった程度のイメージを持っていたのだが、いざ実際の現場を訪れてみると、あまりの本格的な試乗コースに圧倒された。
それもそのはず、同店の地下3階と地下4階にある駐車場のうち、車31台が駐車できる地下4階の駐車場を試乗コースに充てているからだ。自転車専門フロアを運営する自転車専門チームの日比野英之マネージャーは「お客様も『なるほど、そういうことか』と同じような反応をされます」と笑顔で話す。
「試乗体験コース」には地下2階の売り場から地下4階までエレベータで降りていく
電車利用者が多いため、新宿西口本店の駐車場は、以前から空きスペースが目立つようになっていた。また、自転車を取り扱っている東京都内の店舗は「マルチメディアAKIBA」と「マルチメディア吉祥寺」しかなく、顧客から「中間の新宿の店舗でも扱ってほしい」というニーズがあった。
そこで、自転車専門フロアをオープンするにあたり、駐車場スペースを利用した試乗コースも設置する企画が浮上した。電動アシスト自転車の乗り心地や走行パワーを試すのに最適な上り坂も、地下4階から地下3階に上る傾斜10%の本物の上り坂を使って試乗できる。
駐車場を試乗コースに転用したので、電動アシスト自転車で上り坂をこぐときの楽さも体験できる
自転車専門チームの日比野英之マネージャー
電動アシスト自転車は、3人乗りともなると本体だけで15万円を超え、別売の専用のイスやカゴなどを同時に購入すると20万円弱になるケースもある。子どもが生まれて初めて電動アシスト自転車の購入を検討する顧客が、これだけ高額な商品を試乗することなく即決するのは考えにくい。顧客が納得して購入するまでには、ある程度の時間を要する。その顧客の決断の大きな後押しとなるのが、試乗体験コースというわけだ。
もちろん、イベントがない平日も試乗することができる。「検討中のお客様が会社帰りに試乗して、週末に家族で来られるケースもある」と語る日比野マネージャー。新宿の隠れた体験型スポットとして人気を集めそうだ。(BCN・細田 立圭志)
7月14日にオープンした自転車専門フロアの入り口
地下に広がる本格的な試乗体験コース
京王百貨店新宿店と地下2階で直結する自転車専門フロアでは、各社の電動アシスト自転車やスポーツサイクルなど約250台を展示。ヘルメットやドリンクボトルケース、泥よけ、スタンドなどのアクセサリ類も充実している。インターネット通販サイト「ヨドバシ・ドット・コム」で注文したアクセサリを取り置きして、会社帰りに持ち帰ることもできる。取材前は、売り場の空きスペースに試乗コースをつくった程度のイメージを持っていたのだが、いざ実際の現場を訪れてみると、あまりの本格的な試乗コースに圧倒された。
それもそのはず、同店の地下3階と地下4階にある駐車場のうち、車31台が駐車できる地下4階の駐車場を試乗コースに充てているからだ。自転車専門フロアを運営する自転車専門チームの日比野英之マネージャーは「お客様も『なるほど、そういうことか』と同じような反応をされます」と笑顔で話す。
「試乗体験コース」には地下2階の売り場から地下4階までエレベータで降りていく
電車利用者が多いため、新宿西口本店の駐車場は、以前から空きスペースが目立つようになっていた。また、自転車を取り扱っている東京都内の店舗は「マルチメディアAKIBA」と「マルチメディア吉祥寺」しかなく、顧客から「中間の新宿の店舗でも扱ってほしい」というニーズがあった。
そこで、自転車専門フロアをオープンするにあたり、駐車場スペースを利用した試乗コースも設置する企画が浮上した。電動アシスト自転車の乗り心地や走行パワーを試すのに最適な上り坂も、地下4階から地下3階に上る傾斜10%の本物の上り坂を使って試乗できる。
駐車場を試乗コースに転用したので、電動アシスト自転車で上り坂をこぐときの楽さも体験できる
魅力を知ってもらう新しい試み 手ごたえ十分
「電動アシスト自転車を初めて購入するお客様に、普通の自転車との違いをいくら説明してもなかなか伝わらないが、試乗すれば違いがハッキリと分かっていただける」と、日比野マネージャーは手ごたえを感じている。実際に7月14日のオープン以降、すでに試乗体験イベントを3回実施しており、いずれも約20名が参加して成約率も高かったという。自転車専門チームの日比野英之マネージャー
電動アシスト自転車は、3人乗りともなると本体だけで15万円を超え、別売の専用のイスやカゴなどを同時に購入すると20万円弱になるケースもある。子どもが生まれて初めて電動アシスト自転車の購入を検討する顧客が、これだけ高額な商品を試乗することなく即決するのは考えにくい。顧客が納得して購入するまでには、ある程度の時間を要する。その顧客の決断の大きな後押しとなるのが、試乗体験コースというわけだ。
もちろん、イベントがない平日も試乗することができる。「検討中のお客様が会社帰りに試乗して、週末に家族で来られるケースもある」と語る日比野マネージャー。新宿の隠れた体験型スポットとして人気を集めそうだ。(BCN・細田 立圭志)