ケーズデンキの独り勝ちか、唯一の増収で今期も出店意欲
少子高齢化による家電市場の規模縮小の影響もあり、大手家電量販各社の17年3月期連結決算のトレンドは、利益面での大幅な伸びはあるものの売上高は総じて減少した。16年3月期も同じ傾向が見られた中、ケーズホールディングスだけが売上高で前年比102.2%の6582億円で増収を確保。3期連続で売上高を伸ばした。ケーズデンキの独り勝ちは続くのか。
ケースホールディングスの遠藤裕之社長兼CEO兼COO
5月12日に開催した決算説明会で遠藤裕之社長兼CEO兼COOは「(調査会社による)リアル店舗でのアフターサービスの評価が高かったり、特定メーカーの商品を販売するのではなく、お客様の要望を聞きながら高付加価値商品を提案できた」と、売上高が伸びた理由を語る。
消費者の購買意欲は依然として好転せず既存店の売上高は98.5%だったこともあり、全体売上高は社内計画比で95.5%の未達だったとするが、商品別で見ると冷蔵庫(103.8%)、洗濯機(109.6%)、クリーナー(100.7%)、調理家電(102.0%)、理美容・健康器具(100.2%)と、白物家電の主要カテゴリがいずれも前年比をクリアした。映像商品もテレビ(108.1%)のほか、競合他社が減収要因で挙げている携帯電話(100.1%)も前年並みを確保しているのだ。
「お客様は『お金を使うなら価値ある商品に使いたい』という思いがあり、それが高付加価値商品の購入に結びつき、単価アップにつながっている」と遠藤社長は語る。
18年3月期の業績予想も売上高6900億円(104.8%)と増収を計画する。今年3月に創業70周年を迎えた同社では、今期は70周年のキャンペーンを実施している。例えば、ダイキン工業の塩害対策を施したエアコンの専用モデルなど、「いい商品を、市場想定よりも安い商品で提供する」(遠藤社長)ことで、売り上げアップにつなげる狙いだ。
出店戦略(FC除く)では、17年3月期は32店の新規出店、14店のスクラップ&ビルド(S&B)の純増18店だったのに対し、18年3月期は21店の新規出店と7店のS&Bの純増14店を計画。店舗数は495店となる。新規出店ペースは若干緩むが、S&Bも少ない分、総店舗数を増やしながら家電市場でのシェアを着実に拡大していく計画だ。(BCN・細田 立圭志)
ケースホールディングスの遠藤裕之社長兼CEO兼COO
5月12日に開催した決算説明会で遠藤裕之社長兼CEO兼COOは「(調査会社による)リアル店舗でのアフターサービスの評価が高かったり、特定メーカーの商品を販売するのではなく、お客様の要望を聞きながら高付加価値商品を提案できた」と、売上高が伸びた理由を語る。
消費者の購買意欲は依然として好転せず既存店の売上高は98.5%だったこともあり、全体売上高は社内計画比で95.5%の未達だったとするが、商品別で見ると冷蔵庫(103.8%)、洗濯機(109.6%)、クリーナー(100.7%)、調理家電(102.0%)、理美容・健康器具(100.2%)と、白物家電の主要カテゴリがいずれも前年比をクリアした。映像商品もテレビ(108.1%)のほか、競合他社が減収要因で挙げている携帯電話(100.1%)も前年並みを確保しているのだ。
「お客様は『お金を使うなら価値ある商品に使いたい』という思いがあり、それが高付加価値商品の購入に結びつき、単価アップにつながっている」と遠藤社長は語る。
18年3月期の業績予想も売上高6900億円(104.8%)と増収を計画する。今年3月に創業70周年を迎えた同社では、今期は70周年のキャンペーンを実施している。例えば、ダイキン工業の塩害対策を施したエアコンの専用モデルなど、「いい商品を、市場想定よりも安い商品で提供する」(遠藤社長)ことで、売り上げアップにつなげる狙いだ。
出店戦略(FC除く)では、17年3月期は32店の新規出店、14店のスクラップ&ビルド(S&B)の純増18店だったのに対し、18年3月期は21店の新規出店と7店のS&Bの純増14店を計画。店舗数は495店となる。新規出店ペースは若干緩むが、S&Bも少ない分、総店舗数を増やしながら家電市場でのシェアを着実に拡大していく計画だ。(BCN・細田 立圭志)