【家電レンタル特集】ベイシア電器に聞く、家電レンタルの成功の秘けつとは
家電製品をレンタルするビジネスには、家電量販店などの販売員から見れば「借りるだけで消費者は満足してしまうので、購入に結びつかないのではないか」という不安が付きまとうかもしれない。しかし、消費者が家電を購入する際の判断材料としてレンタルし、それが購入につながるケースもある。今回は、家電の販売とレンタルサービスをうまく融合したビジネスを手掛けている家電量販店のベイシア電器に、二つの事業を調和させる秘けつを聞いた。
最新家電のお試しレンタルサイト「ベイシア電器 @レンタル」
ベイシア電器は2015年3月に、家電量販店の中でも先駆けて最新家電のお試しレンタルサイト「ベイシア電器 @レンタル」をオープンした。2年以上継続している実績もさることながら、レンタルサービスを直接運営する唯一の家電量販店として注目を集めている。掃除機などの個人向けの家電製品のほか、ポップコーンメーカーや綿あめメーカーといったイベント用途の商品も貸し出している。消費者がレンタル期間中に商品を気に入れば、会員特別価格で購入できるサービスも特徴だ。
家電のレンタルが消費者の購入意欲を下げてしまう懸念について、ベイシア電器・法人営業部の森越康昭部長は「レンタル事業と家電販売は市場を奪い合うものではなく、それぞれは共存する。むしろレンタル事業が、家電販売を促進するきっかけになることもある」と語る。
高額な最新家電の購入をためらう消費者に対し、実物の商品に店舗で触れてもらい、さらに無料で貸し出して自宅で試してもらうことで、購入につなげることを狙う。
森越部長は「無料お試しレンタルサービスは多くの場合、『最新家電に興味はあるが、購入するほどではない』という、考えのお客様に利用されている。借りて実際に家で使ってみたことで、初めて購入意欲が湧いてきたお客様も中にはいるだろう」と説明する。
無料サービスだった頃の利用者の購入率は、1割だった。しかし、有料にはなったものの、クーポンを利用すれば実質無料になるので、利用者の購入意欲は高まり、今ではサービス利用者の約2割が購入に至るという。もともと購入する意思のなかった層に何もしなければゼロだが、レンタルを訴求することで2割の掘り起こしができると考えれば、有効性は十分にあるといえるだろう。
なによりも、レンタルを全面に出すことで、販売側の売り込み色をなくしながら、負荷なく商品のよさを伝えることができるメリットは大きい。
ベイシア電器で積み重ねた実績から「レンタルを始めたからといって、販売台数が落ちることはない」と森越部長は自信を示す。今後はさらにレンタルと販売のシナジー効果を高めるために、商品ごとにレンタルして活用するシーンを明確に提示するなどの新しい訴求方法を開発していくという。
最新家電のお試しレンタルサイト「ベイシア電器 @レンタル」
ベイシア電器は2015年3月に、家電量販店の中でも先駆けて最新家電のお試しレンタルサイト「ベイシア電器 @レンタル」をオープンした。2年以上継続している実績もさることながら、レンタルサービスを直接運営する唯一の家電量販店として注目を集めている。掃除機などの個人向けの家電製品のほか、ポップコーンメーカーや綿あめメーカーといったイベント用途の商品も貸し出している。消費者がレンタル期間中に商品を気に入れば、会員特別価格で購入できるサービスも特徴だ。
家電のレンタルが消費者の購入意欲を下げてしまう懸念について、ベイシア電器・法人営業部の森越康昭部長は「レンタル事業と家電販売は市場を奪い合うものではなく、それぞれは共存する。むしろレンタル事業が、家電販売を促進するきっかけになることもある」と語る。
レンタルと販売のシナジー効果
ベイシア電器の家電レンタル事業で特筆されるのは、ウェブサイトの「ベイシア電器 @レンタル」だけではなく、リアルの店舗でも展開していることだろう。それが、2015年9月から前橋みなみモール店で実施してた、家電製品の「無料お試しレンタルサービス」だ。現在は、日高モールと佐倉店でも実施しており、代金は500円になったが、1000円の割引クーポンを利用者に配っている。高額な最新家電の購入をためらう消費者に対し、実物の商品に店舗で触れてもらい、さらに無料で貸し出して自宅で試してもらうことで、購入につなげることを狙う。
森越部長は「無料お試しレンタルサービスは多くの場合、『最新家電に興味はあるが、購入するほどではない』という、考えのお客様に利用されている。借りて実際に家で使ってみたことで、初めて購入意欲が湧いてきたお客様も中にはいるだろう」と説明する。
無料サービスだった頃の利用者の購入率は、1割だった。しかし、有料にはなったものの、クーポンを利用すれば実質無料になるので、利用者の購入意欲は高まり、今ではサービス利用者の約2割が購入に至るという。もともと購入する意思のなかった層に何もしなければゼロだが、レンタルを訴求することで2割の掘り起こしができると考えれば、有効性は十分にあるといえるだろう。
なによりも、レンタルを全面に出すことで、販売側の売り込み色をなくしながら、負荷なく商品のよさを伝えることができるメリットは大きい。
ベイシア電器で積み重ねた実績から「レンタルを始めたからといって、販売台数が落ちることはない」と森越部長は自信を示す。今後はさらにレンタルと販売のシナジー効果を高めるために、商品ごとにレンタルして活用するシーンを明確に提示するなどの新しい訴求方法を開発していくという。