ヤマダ電機、2017年3月期は減収経常増益、構造改革の成果が継続
ヤマダ電機は、5月10日、2017年3月期(16年4月~17年3月)の連結業績を発表。売上高は約1兆5631億円(前年同期比96.9%)、営業利益は約579億円(同99.5%)、経常利益は約660億円(同105.3%)、当期純利益は約345億円(同113.6%)で減収経常増益となった。
主力商材の液晶テレビが、家電エコポイントや地デジ化に伴う特需の反動減から回復基調にあり、販売台数・金額とも堅調に推移。全体に占める4Kテレビ比率の向上が単価アップに貢献した。生活家電は、長期間にわたって好調を維持していた冷蔵庫に一服感はみられるものの、洗濯機や掃除機の買替え需要に下支えられ、天候不順による季節関連商品への影響も限定的なものにとどまった。一方、デジタル家電はPCやタブレット端末を中心に停滞。特に販売施策是正の影響からスマートフォンが伸び悩んだ。
大規模な店舗閉鎖による自社競合解消や桑野光正社長が主導するマネジメント改革により大幅な利益改善を達成した前年同期と比較すると、伸び幅は小さいものの、粗利率は前年の28.5%から29.1%に上昇。ビックデータ活用によるモノからコトへの転換や、オムニチャネル戦略の成果が営業・販促の最適化・最大化をもたらすなど、構造改革の成果が継続している。
販管費率は前年の24.9%から25.4%へと若干悪化しているが、中長期視点での先行投資の影響で発生したコストであり、全体では計画通りに推移。新規事業の拡大が目立つヤマダ電機だが、家電事業でも独自商材で差別化を図っており、5月17日には船井電機と提携したテレビ独占販売に関する発表を控える。(BCN・大蔵大輔)
主力商材の液晶テレビが、家電エコポイントや地デジ化に伴う特需の反動減から回復基調にあり、販売台数・金額とも堅調に推移。全体に占める4Kテレビ比率の向上が単価アップに貢献した。生活家電は、長期間にわたって好調を維持していた冷蔵庫に一服感はみられるものの、洗濯機や掃除機の買替え需要に下支えられ、天候不順による季節関連商品への影響も限定的なものにとどまった。一方、デジタル家電はPCやタブレット端末を中心に停滞。特に販売施策是正の影響からスマートフォンが伸び悩んだ。
大規模な店舗閉鎖による自社競合解消や桑野光正社長が主導するマネジメント改革により大幅な利益改善を達成した前年同期と比較すると、伸び幅は小さいものの、粗利率は前年の28.5%から29.1%に上昇。ビックデータ活用によるモノからコトへの転換や、オムニチャネル戦略の成果が営業・販促の最適化・最大化をもたらすなど、構造改革の成果が継続している。
販管費率は前年の24.9%から25.4%へと若干悪化しているが、中長期視点での先行投資の影響で発生したコストであり、全体では計画通りに推移。新規事業の拡大が目立つヤマダ電機だが、家電事業でも独自商材で差別化を図っており、5月17日には船井電機と提携したテレビ独占販売に関する発表を控える。(BCN・大蔵大輔)