【LOGOS~企業や製品の顔となるロゴの歴史を追う】 2016年、家電の卸およびメーカーの小泉成器と照明・家具メーカーの小泉産業から成るコイズミグループは創業300年を迎えた。
グループの起源は1716年(享保元年)、8代将軍・徳川吉宗が「享保の改革」を始めた年に、近江の小泉太兵衛が麻布の行商のため丹波や伊勢に向かったのが始まりだ。
右からコイズミブランド推進プロジェクト事務局の塚本雅夫氏(小泉産業)と加藤一次氏(小泉成器)
当時、家紋は小泉家が流れをくむ佐々木源氏の「丸に三鱗」が使われていたが、1904年(明治37年)、小泉合名会社を設立したときに、家紋をアレンジした現在の社章「ミツウロコ」が制定された。三つのウロコ(三角)は得意先、仕入先、先輩からの恩恵を意味する。
経済統制が敷かれた第2次大戦中、新たな活路を開くため五光精機工業という航空機部品関連の製造会社を買収したが、すぐに終戦。社名を小泉産業に改め、社業を電熱器や照明器具などの生活用品の製造に切り替えて、戦後社会の復興を担った。
1904年(明治37年)に8代目新兵衛が制定した三つのウロコ(三角)からなる「ミツウロコ」の社章
平成元年の1989年に商事事業部門が独立して小泉成器が誕生。以降、両社が独自の成長を遂げる反面、両社個別運営によるブランドイメージの分散が心配された。
そこで「もう一度、一緒にブランドの価値をつくっていこうじゃないか」と2013年6月、2社の選抜メンバーから成るブランド推進プロジェクトが発足。塚本雅夫氏は「最初はお互いに『どんな仕事しているの?』というほどの距離があったが、議論を重ねるにつれ『DNAは一緒だ』という確信に変わった」と、メンバーが結束した瞬間の高揚した様子を語る。
そして2015年2月、それまで29年間使用したロゴに変わる現在の「KOIZUMI」のコーポレートロゴが誕生した。
頭文字のKには、ブランドステートメント「_違う発想がある」の発想(idea)のi、革新性を示す右上に伸びる線、人を活かす企業姿勢を示す漢字の「人」を組み込んだ。全体としては時代の変化に適応してきたしなやかさと安定を感じさせるデザインとなっている。両社が、KOIZUMIのロゴのもとにまとまったのだ。(BCN・細田 立圭志)
■会社データ
企業名:コイズミグループ
所在地:大阪府大阪市中央区備後町3-3-7
創業:1716年
グループの起源は1716年(享保元年)、8代将軍・徳川吉宗が「享保の改革」を始めた年に、近江の小泉太兵衛が麻布の行商のため丹波や伊勢に向かったのが始まりだ。
右からコイズミブランド推進プロジェクト事務局の塚本雅夫氏(小泉産業)と加藤一次氏(小泉成器)
当時、家紋は小泉家が流れをくむ佐々木源氏の「丸に三鱗」が使われていたが、1904年(明治37年)、小泉合名会社を設立したときに、家紋をアレンジした現在の社章「ミツウロコ」が制定された。三つのウロコ(三角)は得意先、仕入先、先輩からの恩恵を意味する。
経済統制が敷かれた第2次大戦中、新たな活路を開くため五光精機工業という航空機部品関連の製造会社を買収したが、すぐに終戦。社名を小泉産業に改め、社業を電熱器や照明器具などの生活用品の製造に切り替えて、戦後社会の復興を担った。
1904年(明治37年)に8代目新兵衛が制定した三つのウロコ(三角)からなる「ミツウロコ」の社章
平成元年の1989年に商事事業部門が独立して小泉成器が誕生。以降、両社が独自の成長を遂げる反面、両社個別運営によるブランドイメージの分散が心配された。
そこで「もう一度、一緒にブランドの価値をつくっていこうじゃないか」と2013年6月、2社の選抜メンバーから成るブランド推進プロジェクトが発足。塚本雅夫氏は「最初はお互いに『どんな仕事しているの?』というほどの距離があったが、議論を重ねるにつれ『DNAは一緒だ』という確信に変わった」と、メンバーが結束した瞬間の高揚した様子を語る。
そして2015年2月、それまで29年間使用したロゴに変わる現在の「KOIZUMI」のコーポレートロゴが誕生した。
頭文字のKには、ブランドステートメント「_違う発想がある」の発想(idea)のi、革新性を示す右上に伸びる線、人を活かす企業姿勢を示す漢字の「人」を組み込んだ。全体としては時代の変化に適応してきたしなやかさと安定を感じさせるデザインとなっている。両社が、KOIZUMIのロゴのもとにまとまったのだ。(BCN・細田 立圭志)
■会社データ
企業名:コイズミグループ
所在地:大阪府大阪市中央区備後町3-3-7
創業:1716年