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ソフマップ秋葉原本館、ビックカメラへの業態転換で収益力回復を目指す

経営戦略

2017/04/20 17:14

 ビックカメラグループは、ソフマップが運営する東京・秋葉原の旗艦店「ソフマップ秋葉原本館」を、ビックカメラに業態転換する方針を固めた。秋葉原地区の複数のソフマップ店舗を集約するとともに、ソフマップとは異なる客層へのリーチが可能なビックカメラ店舗を秋葉原へ展開することで、収益力を向上させるのが目的。具体的な時期は未定。

 ソフマップについては、今年に入り、梅田店の閉店、日本橋店の「なんば店 ザウルス1・2」への集約、札幌店、新潟店、八王子店などビックカメラ店内へインショップ型で出店していた店舗の閉鎖など、不採算店舗の再編を進めていた。秋葉原本館のビックカメラへの転換もその一環で、秋葉原地区で過剰となっていたソフマップ店舗を削減することで採算性の改善をねらう。
 

ソフマップ秋葉原本館

 秋葉原地区でも、すでに「秋葉原 コンピュータクリニック」「秋葉原 モバイル館」の機能を既存他店内へ移転するなど、再編を進めてきたが、現在もPC本体、中古品、ゲームソフトなどを複数の店舗で取り扱っており、売り場の重複が多い。

 ソフマップ秋葉原本館は2007年9月、ヤマギワ東京本店ビル跡地に開業した同社最大の店舗で、オープン当時にはビックカメラの支援を受けて白物家電の販売を行っていたが、その後ヘルスケア、理美容などを除き白物家電の取り扱いは取りやめていた。秋葉原本館の業態転換により、「総合店」の役割はビックカメラで担う一方、秋葉原地区内のソフマップでは各店の取扱いアイテムをより明確にし、「専門店化」を進める戦略だ。

 ビックカメラは2006年にソフマップを連結子会社化、2010年に完全子会社化し、仕入れのみならずポイントやアフターサポート体制など、顧客向けのサービスでもグループでの共通化を進めている。秋葉原への家電総合店の出店は、ビックカメラグループとしては再挑戦の形となる。(BCN・日高 彰)