新入社員必見! 家電量販店白書 2017
売上高7兆円を上回るともいわれる国内の家電市場。2016年3月期(ビックカメラ16年8月期、ラオックスは15年12月期)の有価証券報告書から、上場している家電量販店10社の売上高や従業員数などの基本的項目をピックアップし、俯瞰してみる。(BCN・南雲 亮平)
11社の売上高の合計は5兆5453億6300万円だった。力を入れる分野、伸びている分野は、各社それぞれだ。
従業員数の合計は約5万5240人。平均年齢は35.8歳となっている。臨時雇用者を含めた合計は10万2810人で、アルバイトやパートなどが半数近くを占める。グラフではヤマダ電機が大きく飛び抜けている。
(2)1人当たりの平均売上高――熟練の技で伸ばす
従業員の業務効率や、業務量によって左右される。また、取引額が高い商品ばかりに需要があるとは限らないので、店舗の立地やターゲットによっても大きな差が出てくる。上新電機は、平均勤続年数が最も長く、一人当たりの売上も高いことから、従業員が熟練のスキルをもって現場に臨んでいることがうかがえる。
(3)売上総利益率――高価な商品・サービスを提供
売上高から売上原価を引いた額が売上総利益、または粗利益という。売上総利益率(粗利益率)は、売上高に占める売上総利益の比率。高付加価値商品やサービスの販売に強いと粗利益率は高く、価格を優先した安売りをすると低くなる傾向に。総じて各社とも上昇傾向にあるが、ピーシーデポコーポレーションはサービスで収益を上げているために、粗利益率は高めとなった。
(4)売上高販管費率――販売効率を重視
売上高に対して、販売促進費や人件費などの管理費の割合を知る数値。販売効率を高めてコストを抑えると低くなるが、コストを抑えすぎると売上高が伸びないなど、一概に高低だけで判断できない。
(5)平均勤続年数と平均年間給与の関係――従業員への厚い待遇
平均年間給与は、平均勤続年数と大きな関係があることが見て取れる。この差が大きい場合、実力主義の傾向があるとも考えられる。一方、上新電機などは高い位置で差がほぼないので、従業員の勤続年数が高く待遇が厚いとも読み取れる。
売上高と各社の最新状況
11社の売上高の合計は5兆5453億6300万円だった。力を入れる分野、伸びている分野は、各社それぞれだ。
基本データを比較
(1)従業員数――半数以上が臨時雇用者従業員数の合計は約5万5240人。平均年齢は35.8歳となっている。臨時雇用者を含めた合計は10万2810人で、アルバイトやパートなどが半数近くを占める。グラフではヤマダ電機が大きく飛び抜けている。
(2)1人当たりの平均売上高――熟練の技で伸ばす
従業員の業務効率や、業務量によって左右される。また、取引額が高い商品ばかりに需要があるとは限らないので、店舗の立地やターゲットによっても大きな差が出てくる。上新電機は、平均勤続年数が最も長く、一人当たりの売上も高いことから、従業員が熟練のスキルをもって現場に臨んでいることがうかがえる。
(3)売上総利益率――高価な商品・サービスを提供
売上高から売上原価を引いた額が売上総利益、または粗利益という。売上総利益率(粗利益率)は、売上高に占める売上総利益の比率。高付加価値商品やサービスの販売に強いと粗利益率は高く、価格を優先した安売りをすると低くなる傾向に。総じて各社とも上昇傾向にあるが、ピーシーデポコーポレーションはサービスで収益を上げているために、粗利益率は高めとなった。
(4)売上高販管費率――販売効率を重視
売上高に対して、販売促進費や人件費などの管理費の割合を知る数値。販売効率を高めてコストを抑えると低くなるが、コストを抑えすぎると売上高が伸びないなど、一概に高低だけで判断できない。
(5)平均勤続年数と平均年間給与の関係――従業員への厚い待遇
平均年間給与は、平均勤続年数と大きな関係があることが見て取れる。この差が大きい場合、実力主義の傾向があるとも考えられる。一方、上新電機などは高い位置で差がほぼないので、従業員の勤続年数が高く待遇が厚いとも読み取れる。
※『BCN RETAIL REVIEW』2017年4月号から転載