キヤノンがカメラに「カンノン」と名付けた理由は?

特集

2017/02/01 17:00

 キヤノンの歴史の原点となったカメラの試作機「KWANON(カンノン)」。そもそも、なぜこの名称にしたのだろうか。キヤノンに確認してみた。


カメラの試作機「KWANON(カンノン)」
 

カンノンのロゴ

 取材に応えてくれたのは、キヤノン渉外本部コーポレートブランド推進部の花田一成部長と同部ブランド推進課の芳賀可奈子さんの2人。
 

キヤノン渉外本部コーポレートブランド推進部の花田一成部長

 キヤノンのWebサイトでは、「観音様の慈悲にあやかり、世界で最高のカメラを創る夢を実現したい」という願いが名称の由来とされている。

   では、なぜ観音様なのだろうか。
 

渉外本部コーポレートブランド推進部ブランド推進課の芳賀可奈子さん

 2人によると、答えは、試作機を完成させた精機光学研究所(現・キヤノン)の創業者の吉田五郎氏にある。

 吉田氏は、ハイカラな都市生活者だった。一方で、観音様を熱心に信仰する面もあり、試作機の名称は、自らが崇める観音様から命名したというのだ。

 吉田氏が寝食を忘れて仕上げた試作機は、世界的に有名なカメラメーカーとなったキヤノンの礎として、これからも語り継がれるだろう。