ヤーマンが「ブランドブック」で顧客向けブランド認知活動
理美容家電メーカーとして家電量販店でのコーナーを拡張するなどして急成長中のヤーマンは、2016年12月末から店頭で「YM BRAND CONCEPT BOOK」というブランドブックを来店客に配布している。
ヤーマンのプロモーション企画室の町居千都課長
この冊子が単なる製品紹介のパンフレットと異なることは、装丁を見れば一目瞭然だ。A5判の雑誌よりも一回り大きな横190ミリ×縦230ミリという、手にフィットする特殊なサイズで、フルカラーの本文は59ページに及ぶ。初版約1万部を印刷した。
店頭で配布している「YM BRAND CONCEPT BOOK」
なぜこのタイミングで冊子を制作したのか。プロモーション企画室の町居千都課長は、「これまで製品にフォーカスをあてたプロモーションは多かったが、ヤーマンはどんな会社なのかというブランド認知の低さに課題があった。まずは売り場の弊社の製品に関心を寄せて足を運んでくださったお客様に、ヤーマンのものづくりに込める想いや考え方を知ってもらうために企画した」と語った。
理由はある。エステティックサロンなどの業務用に特化していたからだ。それこそ1970代半ばにエステティックという言葉が日本に上陸しはじめたころ、ハンドマッサージの施術が中心だったが、レーザー脱毛器などの画期的な機器による施術を提案したのがヤーマンだった。
ヤーマンの歴史やものづくりへの想いを写真とともに綴っている
その後も超音波美顔器、LEDフォトフェイシャル、ミネラルファンデーション、リンパ インピーダンス、EMSなど最先端の美容技術をいち早く業務用製品に取り入れて、日本で広めていった。こうした世になかった製品を生み出す「発明力」は、同社が取得した143の特許と478の知的財産権(2016年11月時点)という数字にも裏打ちされている。
会議室一面に飾られた特許証書
ヤーマンが業務用から家庭用にシフトしたのは80年代のこと。最先端の美容技術を取り入れた機器は、世代を重ねるにつれて小型化が進んだ。手のひらサイズの1台の理美容機器に、これまで培った多くの機能を搭載できるところに、ヤーマンならではのオリジナリティーが発揮できると考えた。こうして家庭用美容機器の製品開発に注力したのだ。
ブランドブックでは、こうしたヤーマンの歴史や知られざる技術、開発ヒストリーのほか、例えば、化粧品にはできないリフトアップが、数分でできる美容機器の魅力も紹介。「美容機器そのものを化粧品のように日常的に使ってもらいたい」(町居課長)という熱意が伝わる冊子に仕上がっている。
「美容家電のパイオニア」を謳い、製品の独創性や技術に自信を持つヤーマンは、一般コンシューマのブランド認知を上げる次なるステージに入ったといえるだろう。(BCN・細田 立圭志)
ヤーマンのプロモーション企画室の町居千都課長
この冊子が単なる製品紹介のパンフレットと異なることは、装丁を見れば一目瞭然だ。A5判の雑誌よりも一回り大きな横190ミリ×縦230ミリという、手にフィットする特殊なサイズで、フルカラーの本文は59ページに及ぶ。初版約1万部を印刷した。
店頭で配布している「YM BRAND CONCEPT BOOK」
なぜこのタイミングで冊子を制作したのか。プロモーション企画室の町居千都課長は、「これまで製品にフォーカスをあてたプロモーションは多かったが、ヤーマンはどんな会社なのかというブランド認知の低さに課題があった。まずは売り場の弊社の製品に関心を寄せて足を運んでくださったお客様に、ヤーマンのものづくりに込める想いや考え方を知ってもらうために企画した」と語った。
体脂肪計はヤーマンが日本初
体脂肪計と聞いて、あるメーカーを思い浮かべる人は少なくないだろう。だが日本で初めて体脂肪計を開発したのはヤーマンだ。1985年に、足で測るタイプを発表したのが最初。ではなぜ「体脂肪計といえばヤーマン」というイメージがユーザーに根付かなかったのか。理由はある。エステティックサロンなどの業務用に特化していたからだ。それこそ1970代半ばにエステティックという言葉が日本に上陸しはじめたころ、ハンドマッサージの施術が中心だったが、レーザー脱毛器などの画期的な機器による施術を提案したのがヤーマンだった。
ヤーマンの歴史やものづくりへの想いを写真とともに綴っている
その後も超音波美顔器、LEDフォトフェイシャル、ミネラルファンデーション、リンパ インピーダンス、EMSなど最先端の美容技術をいち早く業務用製品に取り入れて、日本で広めていった。こうした世になかった製品を生み出す「発明力」は、同社が取得した143の特許と478の知的財産権(2016年11月時点)という数字にも裏打ちされている。
会議室一面に飾られた特許証書
ヤーマンが業務用から家庭用にシフトしたのは80年代のこと。最先端の美容技術を取り入れた機器は、世代を重ねるにつれて小型化が進んだ。手のひらサイズの1台の理美容機器に、これまで培った多くの機能を搭載できるところに、ヤーマンならではのオリジナリティーが発揮できると考えた。こうして家庭用美容機器の製品開発に注力したのだ。
ブランドブックでは、こうしたヤーマンの歴史や知られざる技術、開発ヒストリーのほか、例えば、化粧品にはできないリフトアップが、数分でできる美容機器の魅力も紹介。「美容機器そのものを化粧品のように日常的に使ってもらいたい」(町居課長)という熱意が伝わる冊子に仕上がっている。
「美容家電のパイオニア」を謳い、製品の独創性や技術に自信を持つヤーマンは、一般コンシューマのブランド認知を上げる次なるステージに入ったといえるだろう。(BCN・細田 立圭志)