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<LOGOS・パナソニック>健康面で独自感を、パナソニックの新たな挑戦

特集

2016/11/28 13:00

 パナソニックは、2017年にエアコン事業60周年を迎える。記念すべき年に向けて選んだ愛称は「エオリア」で、「1日の摂取量が最も多い『空気』を大切にしてほしい」という思いを込めた。

 企業や製品の顔となるロゴ。日常的によく目にするが、由来やこだわりはご存じだろうか。そんな疑問を解決する連載企画「LOGOS」。第4回はパナソニックのエアコン「エオリア」を取り上げる。

■会社データ
企業名:パナソニック
所在地:大阪府門真市門真1006
創業:1918年

■案内人

左からコミュニケーション部クリエイティブ課の高須泰行主幹と
メジャーアプライアンス商品部エアコン商品課の宮代達主幹

 エオリアは、ギリシャ神話の風の神「アイオロス」が由来。採用した理由は「健康面でパナソニックの独自感を出していきたい」(コミュニケーション部クリエイティブ課の高須泰行主幹)という狙いがあったからだ。
 

エオリアのロゴ

 健康を意識した言葉を中心に、「1000を超えるワードを検討した」とメジャーアプライアンス商品部エアコン商品課の宮代達主幹。多くの候補から愛称に決まったエオリアは、響きや語感の良さが評価されたという。
 

エオリアの「WXシリーズ」

 家電量販店では、ほかのメーカーやブランドのロゴが数多く並ぶ。そのため宮代達主幹は「シンプルさだけだと、家電量販店の店頭では個性がなくなってしまう。店頭で目立つようにするため、ロゴは他社を意識しながら考案した」と説明した。

 完成したロゴは、印象の強さをアピールできるように太字を採用。さらに、丸みと角度をつけたオリジナルの書体にして、エオリアのイメージである「健やかに吹く風」を表現した。

 高須主幹は「斜体のフォントはトレンドではないが、逆にそこを個性にして、洗練された特徴的なロゴとして見えるようにした」と解説した。

 ロゴのデザインでは、マーケティング部門だけでなく、プロダクトデザイン部門の担当者も参加し、意見を出し合った。室外機につけた際の最適な見え方も検証し、ロゴの色や配置を細かく調整した。

 エアコンの分野では、「長い歴史と高い認知度を誇るスーパーブランドを持つ競合他社」(高須主幹)に挑む構図。エオリアを武器に割って入ることができるか。パナソニックの新たな挑戦は始まったばかりだ。
 
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年12月号から転載