<STORE STRATEGY>MVNOキャリアが取り組む新たなユーザーの囲い込み方
「iPhone 7」が発売され、スマートフォン(スマホ)の秋商戦が始まった。SIMフリースマホ市場も伸び盛りで、格安SIMやSIMフリースマホを販売するリアル店舗も拡大している。7月13日に、MVNO(仮想移動体通信事業者)の「U-mobile」と「スマモバ」の2大ブランドでコラボレーションしたショップが、東京・六本木に誕生した。
スマモバ×U-mobileストア六本木店 STORE STRATEGY 1
MVNO市場で競合ともいえる二つのブランドが手を組んだ理由について、宇部大造店長は「3大キャリアに比べてMVNO は通信品質、サポート面に不安をもつユーザーが多い」と話す。この不安を払拭するため、また激化するMVNO 市場でシェアNo.1 を目指すため、二つのブランドの特色を生かした新たな店舗を展開する。
STORE STRATEGY 2
店内では「U-mobile」と「スマモバ」の二つのロゴを掲げ、2社が扱う端末とプランを提案する。店舗運営はスマートモバイルコミュニケーションズが担当し、ストアやブランド認知を上げるプロモーションはコンテンツ配信を行っているU-NEXT が担う。それぞれの強みを生かして運営する。
2社のプランや端末、サービスを組み合わせたセット提案も実施する 売り場づくり1
店舗展開をする理由ともなったユーザーの通信品質に対する不安を払拭するため、店内には速度体験コーナーを設置。iPhone とAndroid スマホの実機を置き、実際にインターネットに接続できるようにしている。通信速度は時間帯によっても変わってくる。速度の数値を見せるよりも体感してもらった方が、納得してもらえるという。
売り場づくり2
この夏休みに生まれた新たなコーナーもある。充電コーナーだ。六本木は遊びに訪れる人が多く、夕方近くになると充電器を探す人が増える。特にポケモンGO がリリースされた夏休みからニーズが高まり、充電コーナーを新設。顧客は充電中にカタログを見たり、店員に質問をしたりと、サービスを説明・提案するきっかけづくりになっている。
実機を置いた速度体験コーナー(左)、充電コーナーにはカタログやPOPを展示
・リアル店舗を展開する狙いは?
・動画インタビュー<担当者に聞く『店舗の取り組み』>
<STORE STRATEGY 売場革新>
店舗名:スマモバ×U-mobileストア六本木店
店長:宇部 大造
場所:東京都港区六本木5-1-1
売場面積:49.6m2
営業時間:11:00~20:00
従業員数:3人
店舗名:スマモバ×U-mobileストア六本木店
店長:宇部 大造
場所:東京都港区六本木5-1-1
売場面積:49.6m2
営業時間:11:00~20:00
従業員数:3人
スマモバ×U-mobileストア六本木店
STORE STRATEGY 1
競合ブランドがコラボする理由
MVNO市場で競合ともいえる二つのブランドが手を組んだ理由について、宇部大造店長は「3大キャリアに比べてMVNO は通信品質、サポート面に不安をもつユーザーが多い」と話す。この不安を払拭するため、また激化するMVNO 市場でシェアNo.1 を目指すため、二つのブランドの特色を生かした新たな店舗を展開する。STORE STRATEGY 2
2社の強みを生かした事業分担
店内では「U-mobile」と「スマモバ」の二つのロゴを掲げ、2社が扱う端末とプランを提案する。店舗運営はスマートモバイルコミュニケーションズが担当し、ストアやブランド認知を上げるプロモーションはコンテンツ配信を行っているU-NEXT が担う。それぞれの強みを生かして運営する。
2社のプランや端末、サービスを組み合わせたセット提案も実施する
売り場づくり1
速度体験コーナーでMVNOの不安を払拭
店舗展開をする理由ともなったユーザーの通信品質に対する不安を払拭するため、店内には速度体験コーナーを設置。iPhone とAndroid スマホの実機を置き、実際にインターネットに接続できるようにしている。通信速度は時間帯によっても変わってくる。速度の数値を見せるよりも体感してもらった方が、納得してもらえるという。売り場づくり2
ポケモンGO人気から生まれた充電コーナー
この夏休みに生まれた新たなコーナーもある。充電コーナーだ。六本木は遊びに訪れる人が多く、夕方近くになると充電器を探す人が増える。特にポケモンGO がリリースされた夏休みからニーズが高まり、充電コーナーを新設。顧客は充電中にカタログを見たり、店員に質問をしたりと、サービスを説明・提案するきっかけづくりになっている。実機を置いた速度体験コーナー(左)、充電コーナーにはカタログやPOPを展示
今後もコラボ展開を進める
U-NEXT のコミュニケーションネットワーク事業本部の山田敏雅部長は「携帯電話市場は1 億数千台の規模で、そのうちMVNOは600万台ほど。今後2~3年でさらに300万台ほど増えるだろう」と話す。そのうち、半数がウェブサイトで購入できるリテラシーの高い層だとしても、残りの半数が店舗で購入したいライトユーザー層だ。ライトユーザー層との接点を増やすため、今後もコラボレーション店を展開していく。「出店エリアや出店形態によってユーザーが変わるので、六本木店のコピーをつくっていくつもりはない。地域ごとの特性に合わせて、変えて行きたい」と山田部長は語る。・リアル店舗を展開する狙いは?
・動画インタビュー<担当者に聞く『店舗の取り組み』>
※『BCN RETAIL REVIEW』2016年10月号から転載