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家計消費状況調査2016年5月速報、通信料は前年同月に比べ実質15.1%増

データ

2016/07/11 18:08

 総務省統計局は、7月8日、二人以上の世帯を対象にした「家計消費状況調査 2016年5月分(速報)」を発表した。スマートフォンの通信料、エアコンなどの支出が、1年前に比べ、実質増加したことがわかった。

 総務省「家計消費状況調査」は、購入頻度が少ない高額な財(商品)・サービスへの支出を調査することなどを主な目的として実施。速報の公開後、おおむね7日後に、確定版を公開している。 

 2016年5月分(速報)によると、主な商品・サービスごとの対前年同月増減率は、スマートフォン・携帯電話などの通信料が名目で12.1%、実質で15.1%の増加、DVDやブルーレイのレコーダー、再生機などをまとめた「ビデオデッキ」が名目で9.1%、実質で8.0%の増加、エアコンが名目で0.1%、実質で3.5%の増加となった。一方、パック旅行費(外国)、婦人用スーツ・ワンピース、家屋に関する設備費・工事費・修理費などは減少した。 

 スマートフォン・携帯電話などの通信料は、2016年5月分(速報)が1万2120円、2015年5月(確報)が1万815円。総務省の指示を受け、2016年1月末をもってスマートフォンのいわゆる「実質0円販売」が終了し、4月からは「スマートフォンの端末購入補助の適正化に関するガイドライン」が適用された。このガイドラインの策定は、通信料金の値下げに端を発したもので、従来より毎月の支払い額が安く済む新しい料金プランも発表されたが、調査結果によると、通信料金は、前年に比べ、下がるどころか、上がっている。 

 また、2015年1月から開始したネットショッピングの利用状況に関する調査によると、ネットショッピングの支出額は7778円となり、前年同月比は名目10.9%の減少だった。支出総額に占める割合は2.5%で、前年同月に比べ、0.3ポイント下がった。ネットショッピング利用1世帯当たりの支出額は2万8010円で、前年同月比は名目7.7%の減少。ネットショッピングの利用世帯の割合は27.8%で、前年と比べると、1.0ポイント減とほぼ同程度だったが、前月に比べると増加した。 
 


総務省「家計消費状況調査結果」より引用

 ネットショッピングの支出額の対前年名目増減率に寄与した主な項目は、家電(8.1%増加)、自動車等関係用品(39.1%増加)、食料(10.8%減少)など。インターネットを通じた商品やサービスの購入が急速に増えている状況を踏まえ、今年3月には、5年ごとに実施している「平成26年全国消費実態調査」をもとに、「急増するネットショッピングの実態を探る」と題したレポートを公開。ネットショッピングの実態や世帯属性別にみた特徴などを分析している。