「Map Camera」などカメラの中古と新品を扱うインターネット企業として急成長中のシュッピン。売上高は約227億円（前年度比118.5％）の規模ながら、従業員1人当たり1億円以上を売り上げる超効率経営を実践している。ソフマップの創業者でもあり、これまで3社を上場させた実績を持つ鈴木慶会長は、「面白い時代になってきた」と、インターネットネットビジネスの可能性を熱く語る。

・前半＜起業の経緯＞＜自社の強み＞から読む
 

「ワンプライス買取」から生まれた「先取交換」が成功

――顧客から商品を買い取るよりも先に交換商品を送ってしまう「先取交換」も面白いサービスですね。

鈴木　その説明の前に「ワンプライス買取」があります。ある型番の商品の買取価格を定額でインターネットで表示しているのです。型番が同じなら箱がなくても、汚れていても定額でシュッピンが買い取るサービスです。買取価格がワンプライスで決まっているので、お客様は査定されるストレスがなくなります。新品のカメラが20万円、お客様が持っているカメラの買取価格が15万円なら、差額は5万円に決まります。

　「だったら先に交換商品を送ってしまってもいいじゃないか」という社内のアイデアから生まれたのが「先取交換」です。先にこちらから商品を送って、お客様は10日以内に不要な方のカメラを送ればいいのです。その間、お客様はどこが進化したのか、使い勝手はどうなのかなど、所有しているカメラと比較できます。しかも「ワンプライス買取」で買取価格が決まっているので、安心して比較できます。

　2015年9月末からの「先取交換」の開始以降、WEB会員は増え続けていて、直近（16年3月期第4四半期）では約28万人まで増えています。店舗だと相対交渉でお互いにストレスのかかる査定ですが、インターネットだと明朗会計、しかもクレジット決済なので当社にとってもリスクが低い。これもインターネットならではです。

＜終わり＞