量から質への転換急ぐヤマダ、中間決算で経常利益率3.09%に回復
ヤマダ電機が11月5日に発表した2016年3月期の中間連結決算は、今年6月に郊外店を中心に不採算店の約60店舗を閉鎖し、業態転換した効果で、純利益が126億6200万円(前年同期比316.1%)と3倍以上の大幅伸張となった。売上高経常利益率も、前年同期の1.45%から今上期は3.09%に回復した。同社は「改革は今後も強力に推進して成果につなげる」としている。
中間期(15年4~9月)の連結売上高が、8047億円(同96.6%)と前年を下回ったものの、営業利益は207億8100万円(同360.6%)、経常利益が249億2600万円(同205.8%)と大幅に伸びた。
商品販売では、4Kテレビやテレビのインチアップによって販売単価が上がり、冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、調理家電などの白物家電も好調に推移した。
店舗の閉鎖関連では、上期に「店舗閉鎖損失」として25億5900万円、「店舗閉鎖損失引当金繰入額」として3億1800万円を特別損失に計上している。前年同期になかった費用だが、それでも純利益が3倍以上になったのは、売上総利益率(粗利率)が改善したからだ。
前年度の上期は25.2%だった粗利率が、今上期は27.9%に改善している。同社は、「営業面における販売や人員配置の最適化、最大化が図れた」という。ただし、売上高販管比率は、前年上期の24.5%から今上期は25.3%へと0.8ポイントアップし、依然高水準にある。例えば、ケーズホールディングスの販管比率は、22.8%と開きがある。
ヤマダ電機は11月1日に新しい都市型店舗「Concept LABI TOKYO(コンセプト・ラビ・トウキョウ)」をオープンするなど、新しい顧客層の開拓と、量から質への転換を急いでいる(年商150億円必達の「Concept LABI」、新しい顧客層の開拓に挑戦。中間期までの店舗数は950店舗となり、1000店舗を割り込んだ。
11月5日に上方修正を発表した通期連結業績予想を見ても、量から質への転換が読み取れる。売上高は前年と同じ1兆6644億円に据え置いているものの、営業利益が607億円(前年比304.7%)、経常利益が675億円(同189.9%)、当期純利益が331億円(354.4%)と全体の業績を上方修正した。
(BCNランキング 細田立圭志)
売上総利益率は27.9%に改善
中間期(15年4~9月)の連結売上高が、8047億円(同96.6%)と前年を下回ったものの、営業利益は207億8100万円(同360.6%)、経常利益が249億2600万円(同205.8%)と大幅に伸びた。
商品販売では、4Kテレビやテレビのインチアップによって販売単価が上がり、冷蔵庫や洗濯機、電子レンジ、調理家電などの白物家電も好調に推移した。
店舗の閉鎖関連では、上期に「店舗閉鎖損失」として25億5900万円、「店舗閉鎖損失引当金繰入額」として3億1800万円を特別損失に計上している。前年同期になかった費用だが、それでも純利益が3倍以上になったのは、売上総利益率(粗利率)が改善したからだ。
前年度の上期は25.2%だった粗利率が、今上期は27.9%に改善している。同社は、「営業面における販売や人員配置の最適化、最大化が図れた」という。ただし、売上高販管比率は、前年上期の24.5%から今上期は25.3%へと0.8ポイントアップし、依然高水準にある。例えば、ケーズホールディングスの販管比率は、22.8%と開きがある。
量から質へ
ヤマダ電機は11月1日に新しい都市型店舗「Concept LABI TOKYO(コンセプト・ラビ・トウキョウ)」をオープンするなど、新しい顧客層の開拓と、量から質への転換を急いでいる(年商150億円必達の「Concept LABI」、新しい顧客層の開拓に挑戦。中間期までの店舗数は950店舗となり、1000店舗を割り込んだ。
11月5日に上方修正を発表した通期連結業績予想を見ても、量から質への転換が読み取れる。売上高は前年と同じ1兆6644億円に据え置いているものの、営業利益が607億円(前年比304.7%)、経常利益が675億円(同189.9%)、当期純利益が331億円(354.4%)と全体の業績を上方修正した。
(BCNランキング 細田立圭志)