日本HPの「クラウドPC」がライフスタイルを変える
スマートフォンやタブレット端末などを使いこなすユーザーが急増したことで、一般ユーザーの日常生活のなかで、クラウドの利用があたりまえになりつつある。スマートフォンなどの容量不足をカバーしたり、複数のデバイスから手軽にアクセスできる利便性から、Dropboxなどの一般的なクラウドストレージ(オンラインストレージ)やアップルのiCloud、マイクロソフトもSkyDriveからOneDriveにサービス名称を変更しサービスを強化、それらのサービスを使って画像や動画などのデータ保存や共有先として活用するシーンが一般的になった。ところが、世のなかに最も出回っているはずのコンピュータ端末、PCでクラウドの恩恵に浴しているユーザーは、まだ少数派だ。
その理由は明白。これまでは、クラウドの利用をうたい、ユーザーの食指が動くWindows PCがなかったのだ。しかし、これも昨年10月、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が、「クラウド世代の新スタイルPC」と称して、14型ノートPC「HP Stream 14」シリーズを発売、その後、11型ノートPC「HP Stream 11」、そしてこの2月に13型ノートPC「HP Stream 13」と立て続けに市場に投入したことで解消した。
これらの製品は、主にクラウドサービスを多用する学生の利用を想定し、きょう体のデザインやエンタテインメント性を盛り込みながらクラウドを活用することでコストを抑え、Microsoft Officeを搭載しながら5万円前後という低価格を実現した製品で、一般ユーザーの注目も集めている。日本HPの担当者は、このクラウドPCについて、「ノートPCの使い方が変わり、ユーザーのライフスタイルも変わる。スマートフォンやタブレットとの境目がなくなるコンセプト製品だ」と説明する。
日本HPが「クラウドPC」をうたうHP Streamシリーズは、ディスプレイのサイズに応じて分類される。「HP Stream 14」は14.0型で、13.3型が「HP Stream 13」、11.6型の「HP Stream 11」も発売している。ここでは、主力機である「HP Stream 14-z000」のスペックなどをもとに魅力をレビューしよう。
「HP Stream 14-z000」は、AMDのタブレットAPU(GPU機能統合型CPU)であるA4 Micro-6400T、ストレージには起動が早く、衝撃にも強いeMMCを採用、タブレット端末のアーキテクチャのメリットを最大限ノートPCに盛り込んだのだ。気の早い方は、「ストレージが少ないのでは」と、疑念を抱くだろうが、ここも怠りはない。クラウドストレージ「Microsoft OneDrive」の100GBプランを2年間無料で利用できる特典をつけているのだ。業界初のこの仕様が、「クラウドPC」を名乗るゆえんである。
価格は、日本HPの直販「HP Directplus」(http://h50146.www5.hp.com/directplus/personal/)で購入すると、Microsoft Officeなしで税別3万9800円。ビックカメラなど11店舗のショップ・イン・ショップの量販モデルだと、オープン価格だが、Microsoft Office搭載で実勢価格は5万円前後と手頃だ。先ほど「ストレージが不安」と早とちりした方も、お得感が増したのではないだろうか。しかし、お得なのはこれだけでない。
「HP Stream 14-z000」が搭載するA4 Micro-6400Tは、定格1GHz、最大1.6GHzで駆動するクアッドコア SoCだ。同価格帯の製品と比較すると、プロセッサ、グラフィックス性能ともに勝る。さらに、eMMCと組合せて、ノートPCとしてはいち早くファンレスを実現しているので、静かで発熱も低いため、膝の上に乗せても非常に快適に使える。また、BeatsAudioブランドのクアッドスピーカーを内蔵し、一人暮らしの学生が家などで音や映像を楽しむのにもいい。この価格で音にも十分こだわってくれているので、家での楽しみも増えることに違いない。
クラウドを利用して、CPUなどのパーツを軽くできたことで、「HP Stream 14-z000」の重さは約1.6kg(「HP Stream 13」は約1.53kg)、A4タイプのノートとしては、かなりの薄型・軽量だ。
HPは「クラウドPC」について、「学生の利用を想定している」という。この「クラウドPC」を学生が利用するシーンを思い描いてみよう。まず、ゼミ室で課題に関する情報をインターネットで収集し、ポイントを整理してヒント教材といっしょにクラウドにアップロードしておく。ランチの時間には、PCではなくスマートフォンを操作して、クラウドにあるデータを参照しながら予習する。
ゼミでのグループワークでは、自分の資料を他の学生といっしょにPCやスマートフォン、タブレット端末で見る。OneDriveを使えば、共有する友人や家族、ビジネスパースンであれば同僚などと、同時にフォルダなどにデータアクセスができるのだ。最後は復習の時間。図書館に行く。ファンレスなので周囲に迷惑をかけずに勉強できるというわけだ。
駆動時間も約6時間30分(「HP Stream 13シリーズ」は約7時間45分)に達する。また、電源を落とさなくても画面を閉じたままの状態だと、ほとんど電力を消費しないので、いちいち電源のオンオフをせず、タブレット感覚で使うことができる、まさに軽くて、長持ちという高性能ノートPCなのだ。
日本HPの担当者の「ノートPCの使い方が変わり、ユーザーのライフスタイルも変わる。スマートフォンやタブレット端末との境目がなくなる」という言葉通りのことが起きているのがわかるだろう。どんな端末からでも、クラウド上にあるデータに複数人がアクセスできるので、従来のノートPCと異なり、OSに縛られることなく、利用端末を利用シーンに応じて選ぶことができる。まさに「境目がなくなる」のだ。
性能は普通のノートPCに勝るとも劣らない「クラウドPC」。ゲームを楽しむなど、ハイスペックを求めるユーザーでなければ十分なパフォーマンスだ。今までの学生が購入するノートPCの予算が10万前後だとすれば、このクラウドPCの価格は5万円前後だから、残りの予算でPC以外にスマートフォンやタブレット端末を買うことができる。学生だけでなく、高齢者を含むPCに慣れていない方が最初に触るPCとしても、手が届く価格だ。ビジネスパースンで2台目のPCにも最適なので、「境目がなくなる」世界をみんなで体験してほしい。(谷畑良胤)
HP Streamは低価格で高性能
その理由は明白。これまでは、クラウドの利用をうたい、ユーザーの食指が動くWindows PCがなかったのだ。しかし、これも昨年10月、日本ヒューレット・パッカード(日本HP)が、「クラウド世代の新スタイルPC」と称して、14型ノートPC「HP Stream 14」シリーズを発売、その後、11型ノートPC「HP Stream 11」、そしてこの2月に13型ノートPC「HP Stream 13」と立て続けに市場に投入したことで解消した。
クラウドPCは、クラウドストレージを使って食事中でもゼミの予習ができる
これらの製品は、主にクラウドサービスを多用する学生の利用を想定し、きょう体のデザインやエンタテインメント性を盛り込みながらクラウドを活用することでコストを抑え、Microsoft Officeを搭載しながら5万円前後という低価格を実現した製品で、一般ユーザーの注目も集めている。日本HPの担当者は、このクラウドPCについて、「ノートPCの使い方が変わり、ユーザーのライフスタイルも変わる。スマートフォンやタブレットとの境目がなくなるコンセプト製品だ」と説明する。
日本HPが「クラウドPC」をうたうHP Streamシリーズは、ディスプレイのサイズに応じて分類される。「HP Stream 14」は14.0型で、13.3型が「HP Stream 13」、11.6型の「HP Stream 11」も発売している。ここでは、主力機である「HP Stream 14-z000」のスペックなどをもとに魅力をレビューしよう。
HP Stream 14は、重量が約1.6kgと軽量で薄型
「HP Stream 14-z000」は、AMDのタブレットAPU(GPU機能統合型CPU)であるA4 Micro-6400T、ストレージには起動が早く、衝撃にも強いeMMCを採用、タブレット端末のアーキテクチャのメリットを最大限ノートPCに盛り込んだのだ。気の早い方は、「ストレージが少ないのでは」と、疑念を抱くだろうが、ここも怠りはない。クラウドストレージ「Microsoft OneDrive」の100GBプランを2年間無料で利用できる特典をつけているのだ。業界初のこの仕様が、「クラウドPC」を名乗るゆえんである。
5万円前後で、データは持ち運ばず、クラウド保存
価格は、日本HPの直販「HP Directplus」(http://h50146.www5.hp.com/directplus/personal/)で購入すると、Microsoft Officeなしで税別3万9800円。ビックカメラなど11店舗のショップ・イン・ショップの量販モデルだと、オープン価格だが、Microsoft Office搭載で実勢価格は5万円前後と手頃だ。先ほど「ストレージが不安」と早とちりした方も、お得感が増したのではないだろうか。しかし、お得なのはこれだけでない。
「HP Stream 14-z000」が搭載するA4 Micro-6400Tは、定格1GHz、最大1.6GHzで駆動するクアッドコア SoCだ。同価格帯の製品と比較すると、プロセッサ、グラフィックス性能ともに勝る。さらに、eMMCと組合せて、ノートPCとしてはいち早くファンレスを実現しているので、静かで発熱も低いため、膝の上に乗せても非常に快適に使える。また、BeatsAudioブランドのクアッドスピーカーを内蔵し、一人暮らしの学生が家などで音や映像を楽しむのにもいい。この価格で音にも十分こだわってくれているので、家での楽しみも増えることに違いない。
クラウドを利用して、CPUなどのパーツを軽くできたことで、「HP Stream 14-z000」の重さは約1.6kg(「HP Stream 13」は約1.53kg)、A4タイプのノートとしては、かなりの薄型・軽量だ。
ファンレスなので、静音、そしてバッテリの持ちも長い
HPは「クラウドPC」について、「学生の利用を想定している」という。この「クラウドPC」を学生が利用するシーンを思い描いてみよう。まず、ゼミ室で課題に関する情報をインターネットで収集し、ポイントを整理してヒント教材といっしょにクラウドにアップロードしておく。ランチの時間には、PCではなくスマートフォンを操作して、クラウドにあるデータを参照しながら予習する。
HP Stream 13はファッショナブルなので、デートの時に使ってもオシャレ
ゼミでのグループワークでは、自分の資料を他の学生といっしょにPCやスマートフォン、タブレット端末で見る。OneDriveを使えば、共有する友人や家族、ビジネスパースンであれば同僚などと、同時にフォルダなどにデータアクセスができるのだ。最後は復習の時間。図書館に行く。ファンレスなので周囲に迷惑をかけずに勉強できるというわけだ。
駆動時間も約6時間30分(「HP Stream 13シリーズ」は約7時間45分)に達する。また、電源を落とさなくても画面を閉じたままの状態だと、ほとんど電力を消費しないので、いちいち電源のオンオフをせず、タブレット感覚で使うことができる、まさに軽くて、長持ちという高性能ノートPCなのだ。
HP Stream 13は、ホライズンブルーとオーキッドマゼンタのカラバリを揃えている
日本HPの担当者の「ノートPCの使い方が変わり、ユーザーのライフスタイルも変わる。スマートフォンやタブレット端末との境目がなくなる」という言葉通りのことが起きているのがわかるだろう。どんな端末からでも、クラウド上にあるデータに複数人がアクセスできるので、従来のノートPCと異なり、OSに縛られることなく、利用端末を利用シーンに応じて選ぶことができる。まさに「境目がなくなる」のだ。
性能は普通のノートPCに勝るとも劣らない「クラウドPC」。ゲームを楽しむなど、ハイスペックを求めるユーザーでなければ十分なパフォーマンスだ。今までの学生が購入するノートPCの予算が10万前後だとすれば、このクラウドPCの価格は5万円前後だから、残りの予算でPC以外にスマートフォンやタブレット端末を買うことができる。学生だけでなく、高齢者を含むPCに慣れていない方が最初に触るPCとしても、手が届く価格だ。ビジネスパースンで2台目のPCにも最適なので、「境目がなくなる」世界をみんなで体験してほしい。(谷畑良胤)