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最新デジタル機器でワイヤレスホームネットワーク環境を強化する

特集

2014/02/26 18:10

 スマートフォンやタブレット端末が普及したことで、これらのデバイスやPCで、家庭内でデータ共有をすることができるようにするホームネットワーク環境のニーズが高まっている。


 無線LAN技術が進化し、高速のホームネットワーク環境をワイヤレスで構築できる最新技術に対応する機器に注目が集まっている。ワイヤレスのネットワーク構築を前提に、ホームネットワーク環境を便利で快適なものにする最新デジタルを紹介しよう。
 

これからのホームネットワークに必要な大容量ストレージ



 ネットワーク経由でアクセスできるHDD(ハードディスクドライブ)やNAS(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)は、ホームネットワークの核になる製品だ。TBクラスの容量をもつ製品がお手頃価格で入手可能になっており、設置も簡単だ。2TB、3TBの大容量になると、写真や動画、音楽ファイルや仕事のドキュメントまで、PC本体の残容量を気にすることなく、ガンガン保存することができる。

 アプリ経由でスマートフォンからアクセスする機能をもつモデルなら、外出先から動画や音楽などのコンテンツを楽しむこともできる。例えば、アイ・オー・データ機器の「HDL2-A」シリーズは、スマートフォンからのアクセスに対応した最新モデル。インターネット経由で、どこからでも動画や写真、音楽を楽しむことができ、オフィスファイル(Word、Excel、PowerPoint)の閲覧も対応している。
 

アイ・オー・データ機器「HDL2-A」シリーズ

 読込み速度が約100Mbpsという超高速アクセス性能で、録画したテレビ番組や最新のデジタルカメラで撮った大量の写真など、大きなデータをスムーズにバックアップすることができる。また、「Dropbox」や「フレッツ・あずけ~る」といったクラウドサービスに対応しており、共有フォルダのデータを同期することもできる。
 

UPSでネットワークをトラブルから守る



 ホームネットワークを運用するうえで、気をつけたいのが停電などによる突然の電源の遮断である。デスクトップPCやレコーダー、いずれも精密機器だけにデリケートで、一瞬電源が遮断されるだけで内部データが消えてしまうこともある。また、落雷時のサージ電流もネットワーク機器に深刻なダメージを与えることがある。

 こうした脅威から大切なホームネットワークにつながる機器を守ってくれるのがUPS(無停電電源装置)だ。

 シュナイダーエレクトリックの最新モデル「APC GS Pro 500」は、家庭用の小規模なホームネットワークにぴったりのUPSだ。家庭向けUPSは、大きさや重量、バッテリリサイクルの複雑さなどが導入時の懸念だったが、「APC GS Pro 500」はリサイクルが簡単なリチウムイオン電池を採用し、平均8年という長寿命バッテリとなっている。また、従来の同容量出力の鉛電池搭載製品に比べ、大幅なサイズダウンと軽量化に成功している。
 

シュナイダーエレクトリック「APC GS Pro 500」。
スリムで現代的なデザインで縦にも横にも置ける設置性の高さも魅力

 「APC GS Pro 500」は、電気ノイズや雷サージなどから機器を保護する機能をもつコンセントを備えている。4つのバックアップ可能なコンセントのうち、2口は「スマートコンセント」で、オン・オフ制御のほか、周辺機器の省エネ対策が行える点も最新モデルならではである。

 また、細かな設定をネットワーク接続で操作できるウェブインターフェース機能もあり、初めてUPSを導入する人はもちろん、細かな設定を要するヘビーユーザーにもおすすめである。

 高電圧や電源のストップだけではなくネットワークを守る機能が充実しており、アナログ電話回線・ISDN・ADSLの通信回線から侵入する雷サージからデジタル機器を保護する機能や、ルータやモデムが応答しない場合に自動的に電源を再起動する「自動リスタート機能」も搭載しており、非常に機能が充実しているUPS製品である。
 

抜き差し手間がかからないWi-Fi対応のカードリーダー



 デジタルカメラで撮影した写真や動画などは、ホームネットワーク上に保存し、さまざまなデバイスから楽しみたいコンテンツの一つだ。

 Wi-Fi対応のカードリーダーはメモリカードに保存したデータの楽しみ方がぐっと広げられる製品だ。メモリカード内のデータにWi-Fi経由でアクセスでき、PCでもスマートフォンでも、カードを出し入れする煩わしさがなくデータを読み書きすることができる。

 エレコムのWi-Fiカードリーダー「MR-WI01BK」が対応するメモリカードはSD、SDHC、SDXC、miniSD、miniSDHC、microSD、microSDHC、microSDXCとなっており、これ一台でほぼすべてのSDカードに対応できている。
 

エレコムのWi-Fiカードリーダー「MR-WI01BK」。
USBメモリ内のデータ保存や閲覧にも対応する

 それぞれの機器にカードを差し込むことなく、複数台のデバイスが同時にアクセスできるのも便利。スマートフォンで撮った写真をワイヤレスでメモリカードに保存することもでき、ホームサーバーのように利用することも可能だ。
 

光学ドライブで有線接続のわずらわしさを解消



 最近は光学ドライブを搭載しないPCが増えているが、音楽や映画鑑賞などでは光学メディアの利用機会はまだまだ多い。そこで、光学ドライブにはWi-Fi対応のものが登場している。光学ドライブ非搭載のPCユーザーのみならず、複数台のPCを利用する人にはおすすめしたいアイテムだ。

 パイオニアの「BDR-WFS05J」は、PCとワイヤレス接続して、BD(ブルーレイディスク)を再生することができる世界初のポータブル光学ドライブだ。ルータを経由して接続ができ、このドライブを核に、さまざまなデバイスで映像作品を楽しんだり、ディスク内のファイルを共有したりできる。BD-RやDVD-Rなどの記録型光学メディアへの書き込みもできる。
 

パイオニアの「BDR-WFS05J」。iOS用アプリ「ODFinder」を使ってiPhoneなどからもBD/DVD/CDのファイルを楽しめる
 

一台のワイヤレススピーカーで大きく変わるサウンド環境



 さまざまなデバイスで自在に音を楽しみたいなら、スピーカーにもこだわりたい。ノートPCやタブレット端末の内蔵スピーカーは、パワーが弱いいことが多く、外部スピーカーを加えることで音楽も映画鑑賞も高音質で楽しめるようになる。爆発的に製品が増えているBluetooth接続対応のスピーカーなら、台でPCにもスマートフォンにも対応できるうえに、コンパクトな製品が多く置き場所も選ばない。

 充電式で小型のワイヤレススピーカー、ロジクールの「UEブーム Bluetooth ワイヤレススピーカー&スピーカーフォン」はポップなデザインと高音質が特徴的なモデルだ。

 NFC(近距離無線通信)に対応しているので、対応デバイスとすぐにつなげて音楽を楽しむことができる。IPX3の耐水性能で汚れに強く、家庭内だけでなくスマートフォンやタブレット端末といっしょに持ち出して、安心して屋外で使うことができる。iOSとAndroid OS対応の専用アプリを使って、スピーカー2台を同時に一つのデバイスに接続しパワフルなステレオサウンドを楽しむ使い方もできる。
 

アルティメットイヤーズブランドのロジクール「UEブーム Bluetooth ワイヤレススピーカー&スピーカーフォン」

 これからホームネットワークを構築しようとしている人や、もっと便利で快適にしたいと考えているなら、こうした製品で使い勝手をよくしよう。PCやタブレット端末、スマートフォンとともに、最新デジタルを活用して理想のホームネットワークを築き上げよう。(ITジャーナリスト・市川昭彦)