PC廃棄の前にジャングルの「完全抹消」シリーズでデータを丸ごと削除
4月9日に、Windows XPのサポートが終了する。この機会に新しいPCを購入し、古いXPマシンを処分する人も多いだろう。PCは写真や動画、メールアドレス、住所録などの情報が詰まっている。こうした重要な個人情報を守るために、PCを廃棄する際はPCに入っているデータをしっかり削除できるデータ抹消ソフトを使おう。
自宅のPCには、デジタルカメラで撮影した写真や動画、メールアドレス、送受信メール、住所録など、個人情報が詰まっている。長年使っていれば、そのデータは膨大な量になっているはずだ。新しいPCにこれらの大事なデータを移行するだけで、安心してはいないだろうか。
2003年10月に改正した資源有効利用促進法によって、現在、個人用PCは、自治体ではなくPCメーカーが回収・リサイクルを行っている。PCを廃棄する前に「PCリサイクルマーク」がついているか確認し、ついていれば無料で、2003年9月以前の古いPCや自作PCは有料でPCメーカーが回収してくれる。廃棄の手続きは簡単だが、ここで注意したいのがPC内にあるデータだ。
メーカー各社のリサイクルに関する注意事項を見ると、「HDD、メモリなどは物理的に破壊しますが、万が一の事故については保証しません。引き渡し前に必要なデータのバックアップをしていただいたうえで消去してください」などとある。HDDやSSD、メモリカードは物理的に破壊してしまえばデータを取り出すことはほぼできないので、情報漏洩の心配はないはずだが、メーカーは「輸送中に不慮の事故などで情報が漏洩した場合、責任を負わない」と明記している。
もちろん、きちんとしたルートを経て廃棄場まで行くので、データが漏れる確率は低いが、ゼロというわけではない。心配な人は、個人でデータの抹消を行う必要がある。そこで活躍するのが、データ抹消ソフトだ。
データ抹消ソフトとは、HDDなどに保存したデータの上に無意味なデータを上書きして、復元できないようにするソフト。PC内のすべてのデータを抹消するものや、特定のデータだけを抹消するものなどがある。
家電量販店の実売データを集計する「BCNランキング」の2013年のデータをみると、データ抹消ソフトの1位は、シェア32.4%でジャングルの「完全ハードディスク抹消13」だった。 2位はシェア12.2%のAOSテクノロジーズ「ターミネータ 9.0plus HDD抹消」、3位は11.7%で同じくAOSテクノロジーズの「ターミネータ10plus データ完全抹消」だった。
「完全ハードディスク抹消13」は、2012年12月発売の「完全抹消」シリーズの上位タイトル。6位には「完全ファイル抹消13」が、8位には「完全抹消13スペシャルパック」が入っていて、人気シリーズであることがわかる。
「完全ハードディスク抹消13」は、Windowsを起動した状態で実行して、HDD内のデータをOSごとすべて抹消できるので、PC廃棄の際に使用するには最適だ。画面の指示に従って作業していくウィザード形式なので、初めて使う人でも簡単にデータを抹消できる。
抹消が速いことも大きな利点だ。最速で、1GBあたり12秒でデータを抹消する。これなら大容量HDDを積んだPCや大容量の外付けHDDでも、短時間でデータを抹消できる。データ抹消方式は、高速抹消の「ゼロライト」から、完全に復元できないようにする高度な「グートマン推奨方式」まで、目的や用途に合わせて6種類から選択できる。
対応PCの幅が広いのも強み。BIOSレベルで処理を行うので、必要とするメモリはたったの32MB。Windows 98SEやWindows Meなどの低スペックPCでも、抹消作業ができる。また、PCが故障してWindowsが起動しない状態でも、CD-Rやフロッピーディスクからブート(起動)することで確実にデータを抹消できる。故障したPCを廃棄する際も安心だ。
6位の「完全ファイル抹消13」は、不要なファイルやフォルダをマウスの右クリックで選んで抹消することができる。「ごみ箱」に入れたデータは「ごみ箱」を空にしてもユーザーがわからないところに残ってしまうが、そんなデータを個別に完全抹消することができるのだ。HDDやUSBメモリの空き容量に残っている情報も削除できるので、デフラグのように、空き容量確保のために日常的に使うこともできる。
また、パスワード入力を3回間違えると指定したファイルやフォルダを抹消する設定にできる「画面ロック機能」を備える。モバイルPCを持ち歩くビジネスマンなど、漏洩しては困るデータを持ち歩く人はぜひ設定しておきたい。
1月17日には、シリーズの最新バージョン「完全抹消14」が発売された。最新OSのWindows 8.1に対応しているので、これから使うPCにインストールして、不要なデータを日常的に抹消することができる。
「完全ハードディスク抹消14」と「完全ファイル抹消14」をセットにした「完全抹消14スペシャルパック」なら、処分するPCに「完全ハードディスク抹消」を、新しく購入したPCに「完全ファイル抹消」をインストールして使い分けることができる。
最上位モデルの「完全ハードディスク抹消PRO14」は、再インストールの際に必要なリカバリ領域を残してパーティションごとの抹消ができる。内蔵/外付けを問わず、複数台のHDDを同時並列で抹消できるので、作業時間を大幅に短縮することができる。抹消方式は業界最多の15種から選択でき、さらに抹消レポート機能を備えているので、企業での使用にも適している。
新しいPCを購入して、これまで使っていたPCを処分するなら、同時にデータ抹消ソフトを購入して、PC内のデータを完全に抹消してから処分しよう。これから使うPCにインストールして、不要なデータを消し、HDDの空き容量を効率よく使うのもいい。大事なデータは、最後まで取り扱いに注意したい。(BCN・山下彰子)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベース(パソコンの場合)で、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
PCは写真や動画、メールアドレスなどの個人情報
自宅のPCには、デジタルカメラで撮影した写真や動画、メールアドレス、送受信メール、住所録など、個人情報が詰まっている。長年使っていれば、そのデータは膨大な量になっているはずだ。新しいPCにこれらの大事なデータを移行するだけで、安心してはいないだろうか。
2003年10月に改正した資源有効利用促進法によって、現在、個人用PCは、自治体ではなくPCメーカーが回収・リサイクルを行っている。PCを廃棄する前に「PCリサイクルマーク」がついているか確認し、ついていれば無料で、2003年9月以前の古いPCや自作PCは有料でPCメーカーが回収してくれる。廃棄の手続きは簡単だが、ここで注意したいのがPC内にあるデータだ。
メーカー各社のリサイクルに関する注意事項を見ると、「HDD、メモリなどは物理的に破壊しますが、万が一の事故については保証しません。引き渡し前に必要なデータのバックアップをしていただいたうえで消去してください」などとある。HDDやSSD、メモリカードは物理的に破壊してしまえばデータを取り出すことはほぼできないので、情報漏洩の心配はないはずだが、メーカーは「輸送中に不慮の事故などで情報が漏洩した場合、責任を負わない」と明記している。
もちろん、きちんとしたルートを経て廃棄場まで行くので、データが漏れる確率は低いが、ゼロというわけではない。心配な人は、個人でデータの抹消を行う必要がある。そこで活躍するのが、データ抹消ソフトだ。
販売数1位は、定番のジャングル「完全抹消13」シリーズ
データ抹消ソフトとは、HDDなどに保存したデータの上に無意味なデータを上書きして、復元できないようにするソフト。PC内のすべてのデータを抹消するものや、特定のデータだけを抹消するものなどがある。
家電量販店の実売データを集計する「BCNランキング」の2013年のデータをみると、データ抹消ソフトの1位は、シェア32.4%でジャングルの「完全ハードディスク抹消13」だった。 2位はシェア12.2%のAOSテクノロジーズ「ターミネータ 9.0plus HDD抹消」、3位は11.7%で同じくAOSテクノロジーズの「ターミネータ10plus データ完全抹消」だった。
順位 | メーカー | 品名 | 販売本数 シェア(%) |
1 | ジャングル | 完全ハードディスク抹消13 | 32.4 |
2 | AOSテクノロジーズ | ターミネータ 9.0plus HDD抹消 | 12.2 |
3 | AOSテクノロジーズ | ターミネータ10plus データ完全抹消 | 11.7 |
4 | フロントライン | 完璧・HDD消去 2 Windows 8対応版 | 6.4 |
5 | アーク情報システム | HD革命/Eraser Ver.4 通常版 | 4.2 |
6 | ジャングル | 完全ファイル抹消13 | 3.8 |
7 | ソースネクスト | SOURCENEXTstyle ドライブクリーナー USBメモリ版 | 3.5 |
8 | ジャングル | 完全抹消13スペシャルパック | 3.2 |
9 | AOSテクノロジーズ | ターミネータ 9.0plus ファイル選択抹消 | 2.8 |
10 | フロントライン | 完璧・HDD消去 2 PRO Windows 8対応版 | 2.8 |
「BCNランキング」2013年 年次<最大パネル>
「完全ハードディスク抹消13」は、2012年12月発売の「完全抹消」シリーズの上位タイトル。6位には「完全ファイル抹消13」が、8位には「完全抹消13スペシャルパック」が入っていて、人気シリーズであることがわかる。
「完全ハードディスク抹消13」は、Windowsを起動した状態で実行して、HDD内のデータをOSごとすべて抹消できるので、PC廃棄の際に使用するには最適だ。画面の指示に従って作業していくウィザード形式なので、初めて使う人でも簡単にデータを抹消できる。
完全ハードディスク抹消13
抹消が速いことも大きな利点だ。最速で、1GBあたり12秒でデータを抹消する。これなら大容量HDDを積んだPCや大容量の外付けHDDでも、短時間でデータを抹消できる。データ抹消方式は、高速抹消の「ゼロライト」から、完全に復元できないようにする高度な「グートマン推奨方式」まで、目的や用途に合わせて6種類から選択できる。
対応PCの幅が広いのも強み。BIOSレベルで処理を行うので、必要とするメモリはたったの32MB。Windows 98SEやWindows Meなどの低スペックPCでも、抹消作業ができる。また、PCが故障してWindowsが起動しない状態でも、CD-Rやフロッピーディスクからブート(起動)することで確実にデータを抹消できる。故障したPCを廃棄する際も安心だ。
6位の「完全ファイル抹消13」は、不要なファイルやフォルダをマウスの右クリックで選んで抹消することができる。「ごみ箱」に入れたデータは「ごみ箱」を空にしてもユーザーがわからないところに残ってしまうが、そんなデータを個別に完全抹消することができるのだ。HDDやUSBメモリの空き容量に残っている情報も削除できるので、デフラグのように、空き容量確保のために日常的に使うこともできる。
完全ファイル抹消13
また、パスワード入力を3回間違えると指定したファイルやフォルダを抹消する設定にできる「画面ロック機能」を備える。モバイルPCを持ち歩くビジネスマンなど、漏洩しては困るデータを持ち歩く人はぜひ設定しておきたい。
1月17日には、シリーズの最新バージョン「完全抹消14」が発売された。最新OSのWindows 8.1に対応しているので、これから使うPCにインストールして、不要なデータを日常的に抹消することができる。
「完全抹消14」シリーズ
「完全ハードディスク抹消14」と「完全ファイル抹消14」をセットにした「完全抹消14スペシャルパック」なら、処分するPCに「完全ハードディスク抹消」を、新しく購入したPCに「完全ファイル抹消」をインストールして使い分けることができる。
完全抹消14スペシャルパック
最上位モデルの「完全ハードディスク抹消PRO14」は、再インストールの際に必要なリカバリ領域を残してパーティションごとの抹消ができる。内蔵/外付けを問わず、複数台のHDDを同時並列で抹消できるので、作業時間を大幅に短縮することができる。抹消方式は業界最多の15種から選択でき、さらに抹消レポート機能を備えているので、企業での使用にも適している。
完全ハードディスク抹消PRO14
新しいPCを購入して、これまで使っていたPCを処分するなら、同時にデータ抹消ソフトを購入して、PC内のデータを完全に抹消してから処分しよう。これから使うPCにインストールして、不要なデータを消し、HDDの空き容量を効率よく使うのもいい。大事なデータは、最後まで取り扱いに注意したい。(BCN・山下彰子)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベース(パソコンの場合)で、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。