最新モバイルWi-Fiルータの速さを比較 ソフトバンクの「301HW」が最速
ソフトバンクモバイルとKDDI(au)から、新しいモバイルWi-Fiルータが発売になった。下り最大110Mbpsの高速データ通信サービスに対応し、スマートフォンと同じように、タッチパネルで直感的に操作できる最新機種だ。今回は、フリーマガジン『BCNランキング』との共同企画として、JR山手線の主要10駅で、ソフトバンクモバイルの「Pocket WiFi SoftBank 301HW」、au/WiMAXの「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」、そしてNTTドコモの販売中の機種のなかで最も新しい「HW-02E」の3機種の通信速度を計測し、速さを比較した。
モバイルWi-Fiルータは、スマートフォンに比べ、モデルチェンジの間隔が長く、そのぶんモデルチェンジごとに大きく進化する。10月31日発売の「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」は、その名の通り、UQコミュニケーションズが展開する下り最大110Mbpsの超高速モバイルブロードバンドサービス「WiMAX 2+」に対応する。さらに、auのLTEサービス「4G LTE」(下り最大75Mbps)にも対応し、WiMAXのみの「ノーリミットモード」(速度制限なし)、WiMAX 2+/WiMAXの「ハイスピードモード」、WiMAX 2+/LTEの「ハイスピードプラスエリアモード」の三つの通信モードを、ワンタッチでシームレスに切り替えて利用できる。ただし、「ハイスピードプラスエリアモード」を利用する場合、月額1055円のLTEオプション料金が必要となる。
「Pocket WiFi SoftBank 301HW」は、下り最大110MbpsのAXGP方式の高速データ通信サービス「SoftBank 4G」と、3Gにもかかわらず下り最大42Mbpsと高速の「ULTRA SPEED」に対応する。さらに、ソフトバンクグループのイー・モバイルが1.7GHz帯で展開しているLTEサービス(FDD-LTE)も利用できる。「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」とは異なり、追加料金は発生しない。
この2機種は、料金体系は異なるが、提携先を含めた複数の高速データ通信サービス・周波数帯に対応し、高速化や通信状態の安定化を図っている点は共通だ。対して、ドコモのモバイルWi-Fiルータは、ドコモのLTEサービス「Xi」と「FOMA」にしか対応していない。
測定結果に、接続したWi-Fi対応機器の性能差が反映されないよう、接続する端末は、3機種とも同じ「iPhone 5s」にして、iPhone向けの無料アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を利用して、JR山手線の10駅(東京・新橋・浜松町・品川・恵比寿・渋谷・新宿・池袋・上野・秋葉原)で通信速度を計測した。
測定結果によると、10駅のうち7駅(新橋・浜松町・恵比寿・渋谷・新宿・池袋・秋葉原)で、3キャリア中、ソフトバンクモバイルの「Pocket WiFi SoftBank 301HW」が最も速かった。全10駅の平均通信速度も、ソフトバンクモバイルが15.7Mbps、auが12.24Mbps、ドコモが7.1Mbpsと、ソフトバンクモバイルが最も速いという結果になった。
【計測条件】
各駅のホームで計3回計測。下り(ダウンロード)の通信速度の平均値を「計測結果」とした
※「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」は、「ハイスピードプラスエリアモード」のLTE接続時
「Pocket WiFi SoftBank 301HW」は、東京と上野以外はすべて10Mbps以上で、新宿や秋葉原など、平均して20Mbpsを超えた駅もあった。AXGP方式の「SoftBank 4G」は、「301HW」のほか、2012年2月以降に発売したモバイルWi-FiルータとAndroid搭載スマートフォンで利用できる。
「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」は、WiMAX 2+/LTEに対応し、ネットワークの状況に応じて最適な接続を選択する「ハイスピードプラスエリアモード」で計測したが、すべてLTEとなってしまい、残念ながら、10月31日にスタートしたばかりの「WiMAX 2+」の速さを検証する目的は達成できなかった。
ドコモの「HW-02E」は、10駅中、実に9駅で最下位だった。新宿や品川など、平均8Mbpsを下回るような駅では、つないだWi-Fi対応機器で「遅い」と感じるかもしれない。そもそも「HW-02E」は、下り最大112.5Mbps対応といっても、最大速度で通信できるのは一部のエリアだけ。下り最大150Mbpsに対応する新製品「Wi-Fi STATION HW-01F」「Wi-Fi STATION L-02F」の発売を待ったほうがいいかもしれない。
モバイルWi-Fiルータは、一見、どれも同じように見えるが、キャリア・機種による違いが大きい。ランニングコストはもちろん、こうした機種による違いをしっかりと把握したうえで選ぼう。
※本記事は、2013年12月28日発行のフリーマガジン『BCNランキング』の記事用に計測した結果をもとに、ウェブ用に新たに書き起こしたものです。通信速度は、環境・利用人数・端末などによって変わります。同じ場所で計測しても、同様の結果になるとは限りません。
Pocket WiFi SoftBank 301HW(左)、Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14(右)、HW-02E(上)
ソフトバンクの「301HW」とauの「HWD14」は複数ネットワーク対応
モバイルWi-Fiルータは、スマートフォンに比べ、モデルチェンジの間隔が長く、そのぶんモデルチェンジごとに大きく進化する。10月31日発売の「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」は、その名の通り、UQコミュニケーションズが展開する下り最大110Mbpsの超高速モバイルブロードバンドサービス「WiMAX 2+」に対応する。さらに、auのLTEサービス「4G LTE」(下り最大75Mbps)にも対応し、WiMAXのみの「ノーリミットモード」(速度制限なし)、WiMAX 2+/WiMAXの「ハイスピードモード」、WiMAX 2+/LTEの「ハイスピードプラスエリアモード」の三つの通信モードを、ワンタッチでシームレスに切り替えて利用できる。ただし、「ハイスピードプラスエリアモード」を利用する場合、月額1055円のLTEオプション料金が必要となる。
「Pocket WiFi SoftBank 301HW」は、下り最大110MbpsのAXGP方式の高速データ通信サービス「SoftBank 4G」と、3Gにもかかわらず下り最大42Mbpsと高速の「ULTRA SPEED」に対応する。さらに、ソフトバンクグループのイー・モバイルが1.7GHz帯で展開しているLTEサービス(FDD-LTE)も利用できる。「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」とは異なり、追加料金は発生しない。
この2機種は、料金体系は異なるが、提携先を含めた複数の高速データ通信サービス・周波数帯に対応し、高速化や通信状態の安定化を図っている点は共通だ。対して、ドコモのモバイルWi-Fiルータは、ドコモのLTEサービス「Xi」と「FOMA」にしか対応していない。
キャリア | ドコモ | au/WiMAX | ソフトバンクモバイル | ||||
製品名 | HW-02E | HWD14 | 301HW | ||||
サービス名 | Xi | FOMA(3G) | WiMAX 2+ | WiMAX | 4G LTE | SoftBank 4G(AXGP) | ULTRA SPEED(3G) |
下り最大通信速度 | 112.5Mbps | 14Mbps | 110Mbps | 40Mbps | 75Mbps | 110Mbps | 42Mbps |
山手線10駅のうち7駅で「301HW」がトップ、平均は15.7Mbps
測定結果に、接続したWi-Fi対応機器の性能差が反映されないよう、接続する端末は、3機種とも同じ「iPhone 5s」にして、iPhone向けの無料アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を利用して、JR山手線の10駅(東京・新橋・浜松町・品川・恵比寿・渋谷・新宿・池袋・上野・秋葉原)で通信速度を計測した。
測定結果によると、10駅のうち7駅(新橋・浜松町・恵比寿・渋谷・新宿・池袋・秋葉原)で、3キャリア中、ソフトバンクモバイルの「Pocket WiFi SoftBank 301HW」が最も速かった。全10駅の平均通信速度も、ソフトバンクモバイルが15.7Mbps、auが12.24Mbps、ドコモが7.1Mbpsと、ソフトバンクモバイルが最も速いという結果になった。
【計測条件】
各駅のホームで計3回計測。下り(ダウンロード)の通信速度の平均値を「計測結果」とした
※「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」は、「ハイスピードプラスエリアモード」のLTE接続時
「Pocket WiFi SoftBank 301HW」は、東京と上野以外はすべて10Mbps以上で、新宿や秋葉原など、平均して20Mbpsを超えた駅もあった。AXGP方式の「SoftBank 4G」は、「301HW」のほか、2012年2月以降に発売したモバイルWi-FiルータとAndroid搭載スマートフォンで利用できる。
「Wi-Fi WALKER WiMAX2+ HWD14」は、WiMAX 2+/LTEに対応し、ネットワークの状況に応じて最適な接続を選択する「ハイスピードプラスエリアモード」で計測したが、すべてLTEとなってしまい、残念ながら、10月31日にスタートしたばかりの「WiMAX 2+」の速さを検証する目的は達成できなかった。
ドコモの「HW-02E」は、10駅中、実に9駅で最下位だった。新宿や品川など、平均8Mbpsを下回るような駅では、つないだWi-Fi対応機器で「遅い」と感じるかもしれない。そもそも「HW-02E」は、下り最大112.5Mbps対応といっても、最大速度で通信できるのは一部のエリアだけ。下り最大150Mbpsに対応する新製品「Wi-Fi STATION HW-01F」「Wi-Fi STATION L-02F」の発売を待ったほうがいいかもしれない。
モバイルWi-Fiルータは、一見、どれも同じように見えるが、キャリア・機種による違いが大きい。ランニングコストはもちろん、こうした機種による違いをしっかりと把握したうえで選ぼう。
※本記事は、2013年12月28日発行のフリーマガジン『BCNランキング』の記事用に計測した結果をもとに、ウェブ用に新たに書き起こしたものです。通信速度は、環境・利用人数・端末などによって変わります。同じ場所で計測しても、同様の結果になるとは限りません。