KINGMAXがメモリカード部門でNo.1を獲得、トップが語る日本市場への思い
メモリカード市場で安定したシェアをもち、年間販売数量No.1メーカーを表彰する「BCN AWARD 2013」のメモリカード部門を2年連続で制したKINGMAX/磁気研究所。台湾の大手半導体メーカー、KINGMAXの劉福洲CEOと、磁気研究所の斉藤邦之社長に、その強さの秘密と日本市場での戦略を聞いた。
──まずは、KINGMAXの簡単なプロフィールからお願いします。
劉CEO 台湾を拠点に、世界的なスケールでメモリカード事業に取り組んでいます。半導体事業に参入して今年で22年目で、アジアのなかでも歴史ある半導体メーカーです。創業期からメモリ製品を中心に開発・販売を手がけ、現在、すべてのメモリモジュール製品の研究から開発、製造、マーケティングに至る一貫した開発・生産体制をもっています。
──日本市場でトップシェアを獲得できた理由はどこにあるとお考えですか。
理由は四つあると考えています。第一は、製品が高品質であること。第二は、日本の消費者のニーズに高いレベルで応えられる製品をテンポよく投入できたこと。第三は、生産体制の確立によって製品をリーズナブルな価格で提供できたこと。そして第四が、磁気研究所という最高のディストリビュータとパートナーシップを結んだことです。これが一番大きいですね。
──斉藤社長にうかがいます。KINGMAXとパートナーシップを結んだきっかけは何ですか。
斉藤社長 ひと言でいえば、劉CEOの人間性に惚れ込みました(笑)。今日の大きなニーズを予見して、20年以上前に裸一貫から半導体事業を興し、飽くことのない情熱をもってアジアの半導体分野を切り拓いてきた。劉CEOが築き上げてきたKINGMAXグループは、いうまでもなく台湾の半導体メーカーのパイオニア的存在であり、いまやグローバル市場でも大きな存在です。そして、われわれには記録メディアの専業ディストリビュータとして、創業以来32年間にわたって築き上げてきた強力な販売ルートがある。そこにKINGMAXの製品を乗せていけば、必ず大きな結果を生み出す自信がありました。
──日本市場に参入するにあたって、懸念はありませんでしたか。
劉CEO 日本への進出を決めた当初は、正直なところ、消費者の要求レベルが高い日本のマーケットに割って入ることができるのか、自信がもてませんでした。そんなとき、磁気研究所からパートナーシップの打診を受け、視察の際に斉藤社長ともじっくりと話し合いました。その結果、磁気研究所が日本の記録メディア販売のトップカンパニーであることがわかり、同時にそれを築き上げてきた斉藤社長の手腕と人柄にも感じるところがありました。「この会社は信頼できる」と思いましたね。そしてパートナーシップを締結した7年目の今日、めでたく2年連続でトップシェアを獲得することができました。
──品質の維持・向上のために、どのような取り組みを行っていますか。
劉CEO 日本の消費者は、品質に対する要求レベルが世界一高い。市場にも良質な製品が溢れていて、この市場でトップになることは簡単なことではありません。ですから、品質には徹底してこだわっています。22年間、磨いてきた技術と蓄積してきたノウハウを結集して、研究・開発から生産、品質管理に至る一貫体制の確立に尽力してきました。特に最先端の生産システムと品質管理体制の確立には、大きな力を割いています。結果として、日本市場で勝負できる品質を達成することができ、同時に低コストのものづくりが実現したことで、高品質の製品をお求めやすい価格で供給することができています。
──品質に加え、さらにシェアの拡大を目指すときに欠かせない要素の一つにサポート体制があります。この点について具体的な取り組みをお聞かせください。
劉CEO アフターサービスとして、なんらかの不具合が発生したときには返品・交換に応じていることはいうまでもありません。こうした不具合の発生率は、品質の向上に努めることによって減っていきます。現時点で、当社は100万分の1という業界内でもトップクラスの不良品発生率を達成していますが、これに甘んじることなく、今後もさらに品質向上に努めていきます。
また、メモリカードと各デバイスの“相性”の検証作業にも力を入れ、市場に存在するほぼすべてのデジタルカメラやスマートデバイスなどと、当社のメモリカード製品との相性を徹底的にチェックしています。こうしたデバイスは、新製品が発売されたときにいち早く入手して、テストしています。こうした厳しいチェックを経て、初めて当社の製品が市場へと出荷されていきます。
──これからの展望をお聞かせください。
劉CEO 今後も磁気研究所と力を合わせて、日本市場に合った製品の供給に努めていきます。同時に、製品開発のスピードにもより一層力を入れます。例えばSD/SDHC/SDXC製品では、転送速度40MB/sの高速タイプを充実させ、さらにハイエンド製品として80MB/sタイプのSDXCカードもできるだけ早くラインアップを充実させていくつもりです。
デジタルカメラをはじめとするデバイスの進化は極めて速く、われわれメモリカードベンダーには、その性能をフルに引き出すメモリ製品をいち早く市場に供給することが求められています。このニーズに最高レベルで応えられるよう、生産システムや品質管理をさらに強化していくことが、今後の市場での勝敗を決定づけていくでしょう。まずは春に向けてクラス10/転送速度40GBのSDHC/SDXC製品を拡充していきます。ぜひご期待ください。
──最後に、日本の消費者に向けてメッセージをお願いします。
劉CEO 台湾企業として、日本でトップシェアを獲得できたのは本当にうれしいですし、自信にもつながりました。何よりもまず、日本のユーザーに感謝を申し上げたい。そして、磁気研究所というこのうえないパートナーと出会えたことにも感謝したい。これからさらに満足いただける製品を続々とお届けしていきますので、ぜひご期待ください。それが、支持してくださった日本の消費者の方々への恩返しになると思っています。
──どうもありがとうございました。
KINGMAXのSDメモリカード
磁気研究所との出会いが生んだ2年連続「BCN AWARD」受賞
──まずは、KINGMAXの簡単なプロフィールからお願いします。
劉CEO 台湾を拠点に、世界的なスケールでメモリカード事業に取り組んでいます。半導体事業に参入して今年で22年目で、アジアのなかでも歴史ある半導体メーカーです。創業期からメモリ製品を中心に開発・販売を手がけ、現在、すべてのメモリモジュール製品の研究から開発、製造、マーケティングに至る一貫した開発・生産体制をもっています。
──日本市場でトップシェアを獲得できた理由はどこにあるとお考えですか。
理由は四つあると考えています。第一は、製品が高品質であること。第二は、日本の消費者のニーズに高いレベルで応えられる製品をテンポよく投入できたこと。第三は、生産体制の確立によって製品をリーズナブルな価格で提供できたこと。そして第四が、磁気研究所という最高のディストリビュータとパートナーシップを結んだことです。これが一番大きいですね。
斉藤社長(左)と劉CEO(右)
──斉藤社長にうかがいます。KINGMAXとパートナーシップを結んだきっかけは何ですか。
斉藤社長 ひと言でいえば、劉CEOの人間性に惚れ込みました(笑)。今日の大きなニーズを予見して、20年以上前に裸一貫から半導体事業を興し、飽くことのない情熱をもってアジアの半導体分野を切り拓いてきた。劉CEOが築き上げてきたKINGMAXグループは、いうまでもなく台湾の半導体メーカーのパイオニア的存在であり、いまやグローバル市場でも大きな存在です。そして、われわれには記録メディアの専業ディストリビュータとして、創業以来32年間にわたって築き上げてきた強力な販売ルートがある。そこにKINGMAXの製品を乗せていけば、必ず大きな結果を生み出す自信がありました。
──日本市場に参入するにあたって、懸念はありませんでしたか。
劉CEO 日本への進出を決めた当初は、正直なところ、消費者の要求レベルが高い日本のマーケットに割って入ることができるのか、自信がもてませんでした。そんなとき、磁気研究所からパートナーシップの打診を受け、視察の際に斉藤社長ともじっくりと話し合いました。その結果、磁気研究所が日本の記録メディア販売のトップカンパニーであることがわかり、同時にそれを築き上げてきた斉藤社長の手腕と人柄にも感じるところがありました。「この会社は信頼できる」と思いましたね。そしてパートナーシップを締結した7年目の今日、めでたく2年連続でトップシェアを獲得することができました。
品質への要求が高い日本市場、品質向上とサポートに取り組む
──品質の維持・向上のために、どのような取り組みを行っていますか。
劉CEO 日本の消費者は、品質に対する要求レベルが世界一高い。市場にも良質な製品が溢れていて、この市場でトップになることは簡単なことではありません。ですから、品質には徹底してこだわっています。22年間、磨いてきた技術と蓄積してきたノウハウを結集して、研究・開発から生産、品質管理に至る一貫体制の確立に尽力してきました。特に最先端の生産システムと品質管理体制の確立には、大きな力を割いています。結果として、日本市場で勝負できる品質を達成することができ、同時に低コストのものづくりが実現したことで、高品質の製品をお求めやすい価格で供給することができています。
「品質には特にこだわった」と劉CEO
──品質に加え、さらにシェアの拡大を目指すときに欠かせない要素の一つにサポート体制があります。この点について具体的な取り組みをお聞かせください。
劉CEO アフターサービスとして、なんらかの不具合が発生したときには返品・交換に応じていることはいうまでもありません。こうした不具合の発生率は、品質の向上に努めることによって減っていきます。現時点で、当社は100万分の1という業界内でもトップクラスの不良品発生率を達成していますが、これに甘んじることなく、今後もさらに品質向上に努めていきます。
また、メモリカードと各デバイスの“相性”の検証作業にも力を入れ、市場に存在するほぼすべてのデジタルカメラやスマートデバイスなどと、当社のメモリカード製品との相性を徹底的にチェックしています。こうしたデバイスは、新製品が発売されたときにいち早く入手して、テストしています。こうした厳しいチェックを経て、初めて当社の製品が市場へと出荷されていきます。
進化の速いデバイスの性能をフルに引き出す製品を提供
──これからの展望をお聞かせください。
劉CEO 今後も磁気研究所と力を合わせて、日本市場に合った製品の供給に努めていきます。同時に、製品開発のスピードにもより一層力を入れます。例えばSD/SDHC/SDXC製品では、転送速度40MB/sの高速タイプを充実させ、さらにハイエンド製品として80MB/sタイプのSDXCカードもできるだけ早くラインアップを充実させていくつもりです。
デジタルカメラをはじめとするデバイスの進化は極めて速く、われわれメモリカードベンダーには、その性能をフルに引き出すメモリ製品をいち早く市場に供給することが求められています。このニーズに最高レベルで応えられるよう、生産システムや品質管理をさらに強化していくことが、今後の市場での勝敗を決定づけていくでしょう。まずは春に向けてクラス10/転送速度40GBのSDHC/SDXC製品を拡充していきます。ぜひご期待ください。
──最後に、日本の消費者に向けてメッセージをお願いします。
劉CEO 台湾企業として、日本でトップシェアを獲得できたのは本当にうれしいですし、自信にもつながりました。何よりもまず、日本のユーザーに感謝を申し上げたい。そして、磁気研究所というこのうえないパートナーと出会えたことにも感謝したい。これからさらに満足いただける製品を続々とお届けしていきますので、ぜひご期待ください。それが、支持してくださった日本の消費者の方々への恩返しになると思っています。
──どうもありがとうございました。