スマートテレビって何? テレビ番組もSNSもVODも、まとめて楽しんじゃおう!
そろそろボーナス商戦が始まる。今年の冬、テレビを買い替えるなら、話題の「スマートテレビ」は要チェックだ。インターネットに接続して動画を視聴したり、インターネット検索をしたりできるスマートテレビなら、家族でテレビを囲む時間がきっと長くなる。
最近、「スマートテレビ」という言葉をよく耳にするようになった。最新型のテレビというイメージは何となく湧いてくるが、そもそもどんなテレビなのだろう――。
「スマートテレビ」の定義は、はっきりと定まっていないが、おおむねインターネットに接続でき、アプリケーションを追加して機能を拡張できるテレビを指す。そもそも、2011年1月にラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「2011 International CES(CES 2011)」で、サムスンやLGがインターネットに接続してアプリケーションを追加できるテレビを紹介したことが発端となっている。その後、パナソニックが2011年10月にクラウド型のテレビ向けインターネットサービス「ビエラ・コネクト」を、東芝も2011年10月にスマートフォンやタブレットと連携したり、クラウドサービスを利用したりできる「レグザAppsコネクト」を開始し、本格的にスマートテレビ向けのサービスが始まった。
いまや最新のテレビのほとんどがインターネットにつながり、アクトビラなどのビデオ・オン・デマンド(VOD)や、YouTube、Ustreamなどの動画配信サービス、Twitter、Facebookなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、インターネットショッピングなどを楽しむことができる。
最新のスマートテレビの動向を、ビックカメラ有楽町店のテレビ担当・林謙太郎さんに聞いた。
まず、テレビのインターネット接続について実情を聞いたところ、「半分ぐらいのお客さまがテレビをLANにつないでいるが、スマートテレビの機能を使いこなしている人はまだ少ないようだ」という。機能を利用する環境は整っているが、いろいろなことができすぎて、かえって何をしていいのか、何ができるのかわからず、とまどっている人が多いようだ。
そこで、林さんは具体的な利用シーンを紹介している。「VODを利用すれば、レンタルビデオショップに行かなくても、見たい映画やドラマなどを視聴できるし、Skypeを使って遠くの親戚とビデオ通話ができる」と、スマートテレビの便利さをアピールしているという。
また、スマートテレビの利用シーンを紹介するPOPをつくり、店頭に掲示。さらに、スマートテレビで「したいこと」をみつけた人が、最適な一台にたどり着けるように、製品ごとに利用できるアプリやサービス、機能をまとめた一覧表も作成した。これらの売り場づくりは、オリンピックのテレビ需要に合わせて、今年の夏前から取り組んでいるという。
では、いま人気のスマートテレビはどれだろうか。ひと言にスマートテレビといっても、対応しているアプリやサービス、専用アプリを提供しているサイトなどが異なるので、ある程度やりたいことを明確にしてから選ぶと失敗がない。
ビックカメラ有楽町店で一番人気のスマートテレビは、LGの「55LM9600」だ。スマートテレビ機能を前面に打ち出している製品で、VODやSNSなどはもちろん、約300タイトルの3D映像を見ることができる「3D WORLD」、大きな画面で読書できる「MOBI-BOOK」、映画の予告編を無料で見られる「myシアター」、アニメ配信の「ムービースクエア」など、数多くの独自サービスを用意している。
アプリ配信サイト「LG Smart World」で、ゲームや生活情報、音楽などのアプリをダウンロードして、スマートフォンのようにテレビに機能を追加することができる。林さんは、「ゲームアプリが豊富なので、特にゲームが好きなお客さまにお勧めしている」という。
さらに、直感的に操作できる「マジックリモコン」もアピールポイントの一つだ。マジックリモコンは、ボタンの数を最低限に抑え、代わりにリモコン自体を振ることで画面上のカーソルを動かすことができる。林さんは「デザインや操作が“スマート”なことも『55LM9600』の魅力」と教えてくれた。
二番人気はパナソニックの「ビエラ DT5シリーズ」だ。携帯電話やスマートフォン内の写真や動画をテレビに転送して楽しむことができる。スマートフォンでは、専用アプリ「ビエラリモート2.0」を利用して、スマートフォンで表示しているウェブページを「VIERA」に飛ばして、大画面で見られるほか、スマートフォンを、リモコン、トラックパッド、キーボード、ゲームパッドとして使用できる。
クラウド・サービス「ビエラ・コネクト」で、VODや生活情報、ゲームなどのアプリをダウンロードすることができる。なかでも放送局の公式VOD「もっとTV」では、NHKや日本テレビ、テレビ朝日など、6局のVODを楽しむことができる。
ソニーの「HX850シリーズ」も人気だ。「Sony Entertainment Network」から、インターネット動画やショッピングアプリなどをダウンロードしたり。また別売のマイク内蔵カメラ「CMU-BR100」をつないでSkypeを利用したりできる。PCよりも画面が大きいので、複数対複数のコミュニケーションが楽しめる。
VODやSkype、ネットショッピングは、PCやスマートフォン、タブレットなどでも楽しむことができるが、「スマートテレビ」との大きな違いは、画面のサイズだ。林さんは、「PCでは一人で見ていた画面を、『スマートテレビ』なら家族みんなで見ることができる」と指摘する。旅行先の検索やゲーム、通販カタログのチェックなど、一人でするより家族みんなでするほうが会話も弾むことだろう。(BCN・山下彰子)
スマートテレビを前面に押し出したテレビコーナー(ビックカメラ有楽町店)
最近、「スマートテレビ」という言葉をよく耳にするようになった。最新型のテレビというイメージは何となく湧いてくるが、そもそもどんなテレビなのだろう――。
「スマートテレビ」の定義は、はっきりと定まっていないが、おおむねインターネットに接続でき、アプリケーションを追加して機能を拡張できるテレビを指す。そもそも、2011年1月にラスベガスで開催された世界最大の家電見本市「2011 International CES(CES 2011)」で、サムスンやLGがインターネットに接続してアプリケーションを追加できるテレビを紹介したことが発端となっている。その後、パナソニックが2011年10月にクラウド型のテレビ向けインターネットサービス「ビエラ・コネクト」を、東芝も2011年10月にスマートフォンやタブレットと連携したり、クラウドサービスを利用したりできる「レグザAppsコネクト」を開始し、本格的にスマートテレビ向けのサービスが始まった。
テレビにインターネット画面を表示できるスマートテレビ
いまや最新のテレビのほとんどがインターネットにつながり、アクトビラなどのビデオ・オン・デマンド(VOD)や、YouTube、Ustreamなどの動画配信サービス、Twitter、Facebookなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、インターネットショッピングなどを楽しむことができる。
家電量販店はスマートテレビをプッシュ、VODやSkypeがフックに
最新のスマートテレビの動向を、ビックカメラ有楽町店のテレビ担当・林謙太郎さんに聞いた。
まず、テレビのインターネット接続について実情を聞いたところ、「半分ぐらいのお客さまがテレビをLANにつないでいるが、スマートテレビの機能を使いこなしている人はまだ少ないようだ」という。機能を利用する環境は整っているが、いろいろなことができすぎて、かえって何をしていいのか、何ができるのかわからず、とまどっている人が多いようだ。
そこで、林さんは具体的な利用シーンを紹介している。「VODを利用すれば、レンタルビデオショップに行かなくても、見たい映画やドラマなどを視聴できるし、Skypeを使って遠くの親戚とビデオ通話ができる」と、スマートテレビの便利さをアピールしているという。
また、スマートテレビの利用シーンを紹介するPOPをつくり、店頭に掲示。さらに、スマートテレビで「したいこと」をみつけた人が、最適な一台にたどり着けるように、製品ごとに利用できるアプリやサービス、機能をまとめた一覧表も作成した。これらの売り場づくりは、オリンピックのテレビ需要に合わせて、今年の夏前から取り組んでいるという。
スマートテレビ機能をまとめたPOP
人気のスマートテレビは? 「したいこと」から最適なモデルを選ぶ
では、いま人気のスマートテレビはどれだろうか。ひと言にスマートテレビといっても、対応しているアプリやサービス、専用アプリを提供しているサイトなどが異なるので、ある程度やりたいことを明確にしてから選ぶと失敗がない。
ビックカメラ有楽町店で一番人気のスマートテレビは、LGの「55LM9600」だ。スマートテレビ機能を前面に打ち出している製品で、VODやSNSなどはもちろん、約300タイトルの3D映像を見ることができる「3D WORLD」、大きな画面で読書できる「MOBI-BOOK」、映画の予告編を無料で見られる「myシアター」、アニメ配信の「ムービースクエア」など、数多くの独自サービスを用意している。
LGの「55LM9600」
アプリ配信サイト「LG Smart World」で、ゲームや生活情報、音楽などのアプリをダウンロードして、スマートフォンのようにテレビに機能を追加することができる。林さんは、「ゲームアプリが豊富なので、特にゲームが好きなお客さまにお勧めしている」という。
基本メニューを表示するホームダッシュボード
さらに、直感的に操作できる「マジックリモコン」もアピールポイントの一つだ。マジックリモコンは、ボタンの数を最低限に抑え、代わりにリモコン自体を振ることで画面上のカーソルを動かすことができる。林さんは「デザインや操作が“スマート”なことも『55LM9600』の魅力」と教えてくれた。
二番人気はパナソニックの「ビエラ DT5シリーズ」だ。携帯電話やスマートフォン内の写真や動画をテレビに転送して楽しむことができる。スマートフォンでは、専用アプリ「ビエラリモート2.0」を利用して、スマートフォンで表示しているウェブページを「VIERA」に飛ばして、大画面で見られるほか、スマートフォンを、リモコン、トラックパッド、キーボード、ゲームパッドとして使用できる。
パナソニックの「TH-L55DT5」
クラウド・サービス「ビエラ・コネクト」で、VODや生活情報、ゲームなどのアプリをダウンロードすることができる。なかでも放送局の公式VOD「もっとTV」では、NHKや日本テレビ、テレビ朝日など、6局のVODを楽しむことができる。
ソニーの「HX850シリーズ」も人気だ。「Sony Entertainment Network」から、インターネット動画やショッピングアプリなどをダウンロードしたり。また別売のマイク内蔵カメラ「CMU-BR100」をつないでSkypeを利用したりできる。PCよりも画面が大きいので、複数対複数のコミュニケーションが楽しめる。
ソニー「KDL-46HX850」
VODやSkype、ネットショッピングは、PCやスマートフォン、タブレットなどでも楽しむことができるが、「スマートテレビ」との大きな違いは、画面のサイズだ。林さんは、「PCでは一人で見ていた画面を、『スマートテレビ』なら家族みんなで見ることができる」と指摘する。旅行先の検索やゲーム、通販カタログのチェックなど、一人でするより家族みんなでするほうが会話も弾むことだろう。(BCN・山下彰子)