実地テストだっ! 2台の「iPhone 5」を持ち歩いて高速LTEの速さを体感
ソフトバンクモバイルとKDDIは、高速通信規格のLTEに初めて対応した「iPhone 5」の発売に合わせて、それぞれLTE方式の高速データ通信サービスを開始した。両社とも、「iPhone 5」の購入を検討している人に向けて、LTE対応エリアの広さや速さなど、自社のLTEサービスのほうがすぐれているとアピールしている。
今回は、ソフトバンクモバイル版(SB版)とau版の2台の「iPhone 5」を持ち歩いて、iOSの標準ブラウザであるSafari、メッセージアプリ、iPhone用Twitter公式アプリ、iPhone用公式Gmailアプリを主に使いながら、LTEの電波状況・速度、使い勝手を比較した。なお、通話に関しては、試していない。また、通信速度計測アプリで測った数値以外は、筆者の体験にもとづく主観的な感想であることを申し添えておく。
実機を使ってまず驚いたのは、下り最大75Mbps、実測値でも最大30Mbps超を記録した「LTE」の感動的な速さ。従来の3Gのデータ通信速度も「iPhone 4S」より高速化し、特にSB版は下り最大21Mbpsとかなり速い。手にしたときに目に飛び込んでくるツートーンカラーの新デザインに関しては好みが分かれるところだが、処理速度とグラフィックパフォーマンスが最大2倍速くなり、全体的にスピードアップした「iPhone 5」は、これまでのiPhoneを超える完成度といえるだろう。
auのLTEサービス「4G LTE」は、9月21日のサービス開始時点で政令指定都市を100%カバーし、スマートフォンユーザー数が多い首都圏を中心にエリアを整備していくそうだ。サービスエリアについては、対応エリア(2012年10月予定)の市区町村名を記載したリストに加え、「4G LTEサービスエリア最新情報」として、工事が完了し、新たに対応エリアになった場所を市区町村の丁目単位で公開している。
一方、ソフトバンクモバイルのLTEサービス「SoftBank 4G LTE」は、当初から地方を含むより広範囲のエリアをカバーし、首都圏重視のKDDIとは異なるアプローチを取っている。サービスエリアについては、視覚的にわかりやすいマップ形式で公開しており、10月18日現在、色の塗り分けによって「2012年10月中/2013年3月中に拡大予定」を示している。東京23区を含む関東近郊は、今月中に一部を除いてほぼすべて対応エリアになる予定だ。また、別に対応エリアの住所リストも公開している。どちらも10月末をめどに、急ピッチでエリア拡大を進めているようだ。最新情報はウェブサイトをチェックしてほしい。
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神奈川県に住む筆者は、最寄り駅からJR東海道本線に乗車し、東京駅でJR山手線/京浜東北線に乗り換えて千代田区の神田まで通勤している。ふだん、通勤電車内では、iPad 2 Wi-Fi + 3GモデルでウェブページやTwitterのタイムラインなどを見ている。従来より高速化した「iOS 6」の標準ブラウザ、Safariのレスポンスは非常によく、LTE接続時はもちろん、3G接続時でも、iPad 2に比べると体感速度は速かった。
au版は、神田駅とJR東海道線の東京駅~品川駅あたりまではおおむねLTEだったが、駅と駅の間は、頻繁にLTEと3Gが切り替わり、安定していなかった。また、Wi-Fi(無線LAN)の設定をオンにしたデフォルトの状態では、公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」の範囲内に入ると自動的にWi-Fiに接続するので、場所によってはLTE/3G/Wi-Fiの間で断続的に接続先が切り替わっていた。LTE接続時はサクサクとブラウジングでき、大きなサイズの写真も一瞬で表示される。しかし、LTE(下り最大75Mbps)と3G(下り最大9.2Mbps)の速度の差が大きく、3Gに切り替わった際の速度低下と、頻繁に切り変わる接続先の表示が気になった。
一方、SB版は10月に入り、東京駅のホームをはじめ、LTEを利用できる場所・区間が増えてきた。au版に比べると、LTE(下り最大75Mbps)と3G(下り最大21Mbps)の切り替えはスムーズで、3G接続時でも、容量の軽いスマートフォン向けサイトならレスポンスはそれほど悪くない。PC向けサイトもやや遅いと感じる程度で、改めて「iPhone 5」の性能アップに驚いた。
無料アプリ「RBB Today Speed Test」を利用し、駅のホームや電車内、神奈川県内の自宅、自宅周辺の道路・店舗前(屋外)、駅ビル・ショッピングセンター(屋外・屋内)など、LTEの電波をキャッチしたさまざまな場所で通信速度を計測した。下りの通信速度は、auの「4G LTE」、ソフトバンクモバイルの「SoftBank 4G LTE」とも、アンテナ表示がフル(5本)の状態で10~30Mbps程度、2~3本だと4~10Mbps程度だった。どちらもアンテナ表示が3~4本の場所が多く、場所によってはアンテナ表示1本でもOKだった。アンテナレベルの判定が変わった可能性もあるが、従来の3GやWi-Fiとは異なり、電波がかなり微弱でも通信できるようだ。
アンテナ表示が両方ともフルだった家電量販店の駐車場・店舗前(屋外)で計測した下りの通信速度は、「SoftBank 4G LTE」が15~22Mbps、auの「4G LTE」が16~20Mbps。計測値は測るたびに若干変動したが、最大値は「SoftBank 4G LTE」のほうが上だった。他の場所でも、アンテナ表示本数が同じ場合は、auの「4G LTE」より「SoftBank 4G LTE」のほうが速く、アンテナ本数が1~2本少ない状態だと同程度だった。とはいえ体感ではほとんど差はなく、どちらも非常に速い。
※計測結果の画面キャプチャの表示について
10月3日以前に計測した分は、LTE接続時でも「3G」と表示されていますが、これはアプリ側の不具合によるもので、誤りではありません。左上のLTEマークの表示でご確認ください。
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ソフトバンクモバイルは、10月9日に開催した新商品発表会で、auの「4G LTE」に比べ、「SoftBank 4G LTE」がすぐれている点として、東海道線新幹線の車内でのLTEの対応状況(同社調べ)を紹介し、より多くの駅(全17駅中16駅)で利用できるとアピールした。果たして、新幹線の車内でも本当に利用できるのだろうか? そこで、東海道新幹線「こだま」に乗車し、各駅で停車中に通信速度を計測した。
東京駅から新大阪駅までの全17駅中、「SoftBank 4G LTE」は14駅、auの「4G LTE」は12駅でLTEを利用できた。乗車中も、かなりの頻度で画面を見て電波状況を確認していたが、どちらも、かなり広い範囲で「LTE」マークが表示され、実際にブラウザやTwitterなどを操作した際も速かった。
通信速度は利用人数や時間帯、環境などによって変わり、一定ではない。アンテナの表示本数も駅によってマチマチだったので、単純には比較できないが、計測するたびに速度が大きく異なっていた東京駅・品川駅・新大阪駅を除く14駅中10駅で、ソフトバンクモバイルの「iPhone 5」のほうが速かった。なかでも米原駅(滋賀県)では、東海道線新幹線車内では最高値の32.51Mbpsを記録した。
自動車で自宅近辺のLTE対応状況をチェックした際、東海新幹線周辺では、LTEの電波がよく入ると気づいていた。東京と大阪をつなぐ東海道線新幹線は、いわば日本の顔。ビジネスや旅行などで利用する人も多く、優先的に整備したのだろう。
ソフトバンクによるイー・アクセスの買収・経営統合に伴い、ソフトバンクモバイルとイー・アクセスは業務提携し、来春以降、ソフトバンクモバイルの「iPhone 5」では、イー・アクセスが使用する周波数1.7GHz帯も使用できるようになる見込み。「SoftBank 4G LTE」の2.1GHzのLTE基地局数とイー・アクセスの「EMOBILE LTE」の1.7GHzのLTE基地局数を合わせると、3万局(2013年3月予定)に達する。まだiPhoneで1.7GHz帯が利用できると確定したわけではないが、もしそうなると、2.1GHz帯にしか対応しないauの「iPhone 5」は、サービスエリアの面でやや不利になるかもしれない。
ソフトバンクモバイルとau、どちらのLTEサービスの対応エリアが広いか(LTEでつながる場所が多いか)、LTE接続時のスピードが速いか、バッテリのもちがよいかなど、キャリアによる「違い」が気になる人は多いだろう。2台の「iPhone 5」を実際に使ってみて、正直なところ、現時点では優劣はつけられないと感じた。長く使い続けるつもりなら、「いま」より「これから」を重視するべきだが、KDDIは「4G LTE」の今後の対応予定エリアを公開しておらず、比較できないからだ。
現時点でのサービスエリアで判断するか、今後の対応エリアの拡大や周波数の増加など、将来性も含めて総合的に判断するか――。どちらを選んでも、LTEエリアでは快適にインターネットを利用できることは間違いない。(BCN・嵯峨野 芙美)
今回は、ソフトバンクモバイル版(SB版)とau版の2台の「iPhone 5」を持ち歩いて、iOSの標準ブラウザであるSafari、メッセージアプリ、iPhone用Twitter公式アプリ、iPhone用公式Gmailアプリを主に使いながら、LTEの電波状況・速度、使い勝手を比較した。なお、通話に関しては、試していない。また、通信速度計測アプリで測った数値以外は、筆者の体験にもとづく主観的な感想であることを申し添えておく。
シリーズで初めて「LTE」に対応したアップルのスマートフォン「iPhone 5」。LTE接続時は、画面の左上に「SoftBank LTE」「KDDI LTE」と表示される
性能と通信速度が向上 「iPhone 5」はとにかく速い!
実機を使ってまず驚いたのは、下り最大75Mbps、実測値でも最大30Mbps超を記録した「LTE」の感動的な速さ。従来の3Gのデータ通信速度も「iPhone 4S」より高速化し、特にSB版は下り最大21Mbpsとかなり速い。手にしたときに目に飛び込んでくるツートーンカラーの新デザインに関しては好みが分かれるところだが、処理速度とグラフィックパフォーマンスが最大2倍速くなり、全体的にスピードアップした「iPhone 5」は、これまでのiPhoneを超える完成度といえるだろう。
「iPhone 4S」より18%薄く、20%軽くなったにもかかわらず、公称バッテリ持続時間は延び、携帯電話網、Wi-Fi接続時の最大通信速度もアップした
LTEのサービスエリア・最新情報はウェブサイトでチェック!
auのLTEサービス「4G LTE」は、9月21日のサービス開始時点で政令指定都市を100%カバーし、スマートフォンユーザー数が多い首都圏を中心にエリアを整備していくそうだ。サービスエリアについては、対応エリア(2012年10月予定)の市区町村名を記載したリストに加え、「4G LTEサービスエリア最新情報」として、工事が完了し、新たに対応エリアになった場所を市区町村の丁目単位で公開している。
一方、ソフトバンクモバイルのLTEサービス「SoftBank 4G LTE」は、当初から地方を含むより広範囲のエリアをカバーし、首都圏重視のKDDIとは異なるアプローチを取っている。サービスエリアについては、視覚的にわかりやすいマップ形式で公開しており、10月18日現在、色の塗り分けによって「2012年10月中/2013年3月中に拡大予定」を示している。東京23区を含む関東近郊は、今月中に一部を除いてほぼすべて対応エリアになる予定だ。また、別に対応エリアの住所リストも公開している。どちらも10月末をめどに、急ピッチでエリア拡大を進めているようだ。最新情報はウェブサイトをチェックしてほしい。
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<LTE対応状況・通勤電車編>サービスエリアは日々拡大中!
神奈川県に住む筆者は、最寄り駅からJR東海道本線に乗車し、東京駅でJR山手線/京浜東北線に乗り換えて千代田区の神田まで通勤している。ふだん、通勤電車内では、iPad 2 Wi-Fi + 3GモデルでウェブページやTwitterのタイムラインなどを見ている。従来より高速化した「iOS 6」の標準ブラウザ、Safariのレスポンスは非常によく、LTE接続時はもちろん、3G接続時でも、iPad 2に比べると体感速度は速かった。
LTE/3Gの切り替え時の「○」表示と、速度差が気になるau版
au版は、神田駅とJR東海道線の東京駅~品川駅あたりまではおおむねLTEだったが、駅と駅の間は、頻繁にLTEと3Gが切り替わり、安定していなかった。また、Wi-Fi(無線LAN)の設定をオンにしたデフォルトの状態では、公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」の範囲内に入ると自動的にWi-Fiに接続するので、場所によってはLTE/3G/Wi-Fiの間で断続的に接続先が切り替わっていた。LTE接続時はサクサクとブラウジングでき、大きなサイズの写真も一瞬で表示される。しかし、LTE(下り最大75Mbps)と3G(下り最大9.2Mbps)の速度の差が大きく、3Gに切り替わった際の速度低下と、頻繁に切り変わる接続先の表示が気になった。
auの「iPhone 5」では、LTEから3Gへの切り替え時に「○」マークが表示され(中央)、そのまま通信がストップしたこともあった
一方、SB版は10月に入り、東京駅のホームをはじめ、LTEを利用できる場所・区間が増えてきた。au版に比べると、LTE(下り最大75Mbps)と3G(下り最大21Mbps)の切り替えはスムーズで、3G接続時でも、容量の軽いスマートフォン向けサイトならレスポンスはそれほど悪くない。PC向けサイトもやや遅いと感じる程度で、改めて「iPhone 5」の性能アップに驚いた。
アンテナ表示がフルでなくても使えるLTE 2~3本でもOK
無料アプリ「RBB Today Speed Test」を利用し、駅のホームや電車内、神奈川県内の自宅、自宅周辺の道路・店舗前(屋外)、駅ビル・ショッピングセンター(屋外・屋内)など、LTEの電波をキャッチしたさまざまな場所で通信速度を計測した。下りの通信速度は、auの「4G LTE」、ソフトバンクモバイルの「SoftBank 4G LTE」とも、アンテナ表示がフル(5本)の状態で10~30Mbps程度、2~3本だと4~10Mbps程度だった。どちらもアンテナ表示が3~4本の場所が多く、場所によってはアンテナ表示1本でもOKだった。アンテナレベルの判定が変わった可能性もあるが、従来の3GやWi-Fiとは異なり、電波がかなり微弱でも通信できるようだ。
アンテナ表示が両方ともフルだった家電量販店の駐車場・店舗前(屋外)で計測した下りの通信速度は、「SoftBank 4G LTE」が15~22Mbps、auの「4G LTE」が16~20Mbps。計測値は測るたびに若干変動したが、最大値は「SoftBank 4G LTE」のほうが上だった。他の場所でも、アンテナ表示本数が同じ場合は、auの「4G LTE」より「SoftBank 4G LTE」のほうが速く、アンテナ本数が1~2本少ない状態だと同程度だった。とはいえ体感ではほとんど差はなく、どちらも非常に速い。
SB版、au版とも、アンテナ表示本数がフルの状態で計測した結果。
なお、同時ではなく、連続して計測している
なお、同時ではなく、連続して計測している
※計測結果の画面キャプチャの表示について
10月3日以前に計測した分は、LTE接続時でも「3G」と表示されていますが、これはアプリ側の不具合によるもので、誤りではありません。左上のLTEマークの表示でご確認ください。
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<LTE対応状況・東海道線新幹線編>SB版はほぼ全駅でLTEが使える!
ソフトバンクモバイルは、10月9日に開催した新商品発表会で、auの「4G LTE」に比べ、「SoftBank 4G LTE」がすぐれている点として、東海道線新幹線の車内でのLTEの対応状況(同社調べ)を紹介し、より多くの駅(全17駅中16駅)で利用できるとアピールした。果たして、新幹線の車内でも本当に利用できるのだろうか? そこで、東海道新幹線「こだま」に乗車し、各駅で停車中に通信速度を計測した。
東京駅から新大阪駅までの全17駅中、「SoftBank 4G LTE」は14駅、auの「4G LTE」は12駅でLTEを利用できた。乗車中も、かなりの頻度で画面を見て電波状況を確認していたが、どちらも、かなり広い範囲で「LTE」マークが表示され、実際にブラウザやTwitterなどを操作した際も速かった。
「こだま」の窓際の席に座り、各駅の停車中に通信速度を計測。掛川駅・岐阜羽島駅・米原駅はSB版がLTE、au版が3G、三島駅はSB版が3G、au版がLTE、新横浜駅・熱海駅はともに3Gだった。その他の駅では、どちらもLTEだった。
通信速度は利用人数や時間帯、環境などによって変わり、一定ではない。アンテナの表示本数も駅によってマチマチだったので、単純には比較できないが、計測するたびに速度が大きく異なっていた東京駅・品川駅・新大阪駅を除く14駅中10駅で、ソフトバンクモバイルの「iPhone 5」のほうが速かった。なかでも米原駅(滋賀県)では、東海道線新幹線車内では最高値の32.51Mbpsを記録した。
乗車した新幹線「こだま」(2012年10月12日、新大阪駅にて撮影)
自動車で自宅近辺のLTE対応状況をチェックした際、東海新幹線周辺では、LTEの電波がよく入ると気づいていた。東京と大阪をつなぐ東海道線新幹線は、いわば日本の顔。ビジネスや旅行などで利用する人も多く、優先的に整備したのだろう。
【計測条件】
東海道新幹線「こだま」の車内(終着駅を除く)で停車中に計測。LTE/3G問わず、数値の高かったほうに王冠マークを付与した。
※終着駅(新大阪駅)では、停車時間の関係で駅のホームで計測した値を記載。
車内(停車中)・駅のホームで計測。数値の高かったほうに王冠マークを付与した。
東海道新幹線「こだま」の車内(終着駅を除く)で停車中に計測。LTE/3G問わず、数値の高かったほうに王冠マークを付与した。
※終着駅(新大阪駅)では、停車時間の関係で駅のホームで計測した値を記載。
車内(停車中)・駅のホームで計測。数値の高かったほうに王冠マークを付与した。
「いま」と「これから」、どちらを重視する?
ソフトバンクによるイー・アクセスの買収・経営統合に伴い、ソフトバンクモバイルとイー・アクセスは業務提携し、来春以降、ソフトバンクモバイルの「iPhone 5」では、イー・アクセスが使用する周波数1.7GHz帯も使用できるようになる見込み。「SoftBank 4G LTE」の2.1GHzのLTE基地局数とイー・アクセスの「EMOBILE LTE」の1.7GHzのLTE基地局数を合わせると、3万局(2013年3月予定)に達する。まだiPhoneで1.7GHz帯が利用できると確定したわけではないが、もしそうなると、2.1GHz帯にしか対応しないauの「iPhone 5」は、サービスエリアの面でやや不利になるかもしれない。
ソフトバンクモバイルとau、どちらのLTEサービスの対応エリアが広いか(LTEでつながる場所が多いか)、LTE接続時のスピードが速いか、バッテリのもちがよいかなど、キャリアによる「違い」が気になる人は多いだろう。2台の「iPhone 5」を実際に使ってみて、正直なところ、現時点では優劣はつけられないと感じた。長く使い続けるつもりなら、「いま」より「これから」を重視するべきだが、KDDIは「4G LTE」の今後の対応予定エリアを公開しておらず、比較できないからだ。
現時点でのサービスエリアで判断するか、今後の対応エリアの拡大や周波数の増加など、将来性も含めて総合的に判断するか――。どちらを選んでも、LTEエリアでは快適にインターネットを利用できることは間違いない。(BCN・嵯峨野 芙美)