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ドコモのスマートフォン2012夏モデル、注目機種をピックアップ!

特集

2012/07/12 21:00

 6月28日、都内の家電量販店で、NTTドコモのスマートフォン「GALAXY S III SC-06D」の発売イベントが大々的に開催された。「GALAXY S III SC-06D」を皮切りに、これから2012年のスマートフォン夏モデルが続々と発売になる。今回は、ITジャーナリストの本田雅一氏さんに、スマートフォンのトレンドと、ドコモの最新スマートフォンの注目モデルを聞いた。

ドコモのスマートフォン夏モデル

半数以上が高速通信「Xi」に対応、4.5インチ以上の大画面モデルも増える



ITジャーナリストの本田雅一氏
 ドコモが今夏発売するスマートフォンは16機種。OSは、すべてAndroid 4.0を搭載する。「docomo NEXT series」の全機種と、「docomo with series」の「Optimus it L-05D」「MEDIAS X N-07D」「Xperia SX SO-05D」の計11機種は、受信時最大75Mbpsの高速通信サービス「Xi(クロッシィ)」に対応する。また、「GALAXY S III SC-06D」など、4.5インチを超える大型ディスプレイを搭載した機種が8機種と、大画面・高精細のディスプレイが一つのトレンドになっている。では、各モデルの違いはどこにあるのだろうか。

 本田氏は、選び方のポイントについて、「そもそもAndroidスマートフォンは、ソフトを走らせるぶんにはどれも同じはず。100ドルのモデルでも700ドルのモデルでも、基本的には同じアプリが動作する。ではどうやって製品を選ぶのか。それがデザインやスペックだ」と指摘した。



UIが洗練された「GALAXY S III」 夏モデルの本命に



 夏モデルの先陣を切って発売された「GALAXY S III SC-06D」は、グローバルでヒットしている「GALAXY」シリーズの最新モデル。ワンセグに加え、シリーズで初めておサイフケータイに対応し、電子マネーのSuicaやIDを利用できる。

 「GALAXY」シリーズについて、本田氏は「初代はスペックが高かったが、総合的にみると決していいできではなかった。しかし2代目でハードが非常によくなるなど、技術の積み重ねが進み、最新モデルでは特にユーザーインターフェース(UI)が洗練された。夏モデルのなかでは本命の一つ」と評価する。

夏モデル第一弾「GALAXY S III SC-06D」

 3世代目になって、使い勝手のブラッシュアップが進んだ「GALAXY S III SC-06D」。ポイントは、約4.8インチの大きな画面や、2100mAhの大容量バッテリだ。完成度は非常に高い。

国産メーカーの期待の星「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」



 約4.7インチのHD液晶ディスプレイを搭載したシャープの「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」にも注目したい。ワイヤレス充電機能「おくだけ充電」に対応するほか、ワンセグやおサイフケータイ、防水、赤外線通信など、従来型携帯電話で定番だった機能を備える。

約4.7インチのHD液晶を搭載する「AQUOS PHONE ZETA SH-09D」

 「国産スマートフォンではNo.1の印象。液晶画面の省エネ機能なども非常に努力していて、できは非常にいい」と本田氏。シャープは、コンパクトな「AQUOS PHONE st SH-07D」もラインアップしている。どちらも直感的に操作できる独自のUI「Feel UX」を採用し、初めてAndroidスマートフォンに触れるユーザーにもわかりやすいのが魅力だ。

「GALAXY S III」と並ぶ本命 ソニーモバイルの「Xperia GX」



 ソニーモバイルコミュニケーションズの「Xperia」シリーズで待望の「Xi」対応モデル、それが「Xperia GX SO-04D」だ。「Xperia arc」で好評だった弧を描くアーチフォルムを継承。ワンセグ、防水には対応していないものの、おサイフケータイに対応している。約4.6インチの大画面ながら、重さは約127gに抑えた。

 本田氏は「機能はスタンダードだが、『GALAXY S III SC-06D』と並ぶ本命モデル。スリムな『Xperia SX SO-05D』もアリ」と高評価をつけた。

「Xperia arc」で好評だったアーク形状を採用する「Xperia GX SO-04D」

 このほかにも、注目モデルがこれから続々と登場する。クアッドコアCPU「Tegra 3」を搭載した「ARROWS X F-10D」は7月20日(予定)、幅約65mmのコンパクトボディに約4.6インチのディスプレイを搭載し、「Xi」非対応モデルのなかでは一番バランスがいいと評価の高い「ELUGA V P-06D」は7月12日、防水・防塵、ワンセグ、おサイフケータイなど日本の携帯電話の定番機能に加え、スマートフォン向け放送局「NOTTV」に対応した8.5mmの薄型ボディの「MEDIAS X N-07D」は、7月13日にそれぞれ発売する。

ドコモの夏モデルでは唯一クアッドコアCPUを搭載する「ARROWS X F-10D」

 「NOTTV」に対応し、付属のタッチペンで手書き入力もできる5インチの大画面スマートフォン「Optimus Vu L-06D」と、これをベースにした人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』とのコラボレーションモデル「L-06D JOJO」(限定1万5000台)も、方向性としては面白い。販売中の「GALAXY Note SC-05D」を含め、こうしたタッチペンつきスマートフォンは、通常のスマートフォンとタブレット端末の中間として、今後一定の支持を得るかもしれない。

完成度の高いモデルが勢揃い 実機を触って違いを確かめよう!



 今年のドコモの夏モデルは、「キッズケータイ」以外、iモード対応端末の新機種はなく、すべてスマートフォン。最新の高速CPUを搭載した多くのスマートフォンは、これまでのようにもたつくことなく、サクサクと動作するという。ドコモユーザーの方はもちろん、他のキャリアの携帯電話ユーザーの方も、ぜひ店頭で手に取って、その魅力に触れて欲しい。(デジタル&家電ライター・コヤマタカヒロ/BCN・嵯峨野 芙美、山下 彰子)

【今回取り上げた「注目のスマートフォン」6機種のスペック比較表】
シリーズ名 NEXTシリーズ NEXTシリーズ withシリーズ
製品名 GALAXY S III
SC-06D
AQUOS PHONE ZETA
SH-09D
MEDIAS X
N-07D
メーカー サムスン シャープ NECカシオモバイル
コミュニケーションズ
ディスプレイ 4.8インチ有機EL
(720×1280ドット)
4.7インチ液晶
(720×1280ドット)
4.3インチ液晶
(720×1280ドット)
CPU Snapdragon S4 MSM8960
1.5GHz(デュアルコア)
Snapdragon S4 MSM8960
1.5GHz(デュアルコア)
Snapdragon S4 MSM8960
1.5GHz(デュアルコア)
カメラ(アウト) 810万画素 1210万画素 810万画素
カメラ(イン) 190万画素 32万画素 130万画素
内蔵RAM 2GB 1GB 1GB
内蔵ROM 32GB 16GB 8GB
バッテリー容量 2100mAh 1900mAh 1800mAh
サイズ(W×H×D) 71×137×9.0mm 67×130×10.8mm 67×130×7.8mm
質量 約139g 約142g 約119g
機能 LTE
おサイフ
ワンセグ
赤外線通信 ×
防水 ×
NOTTV × ×
テザリング
おくだけ充電 × ×
DLNA(DCTP-IP) ×

シリーズ名 NEXTシリーズ NEXTシリーズ NEXTシリーズ
製品名 ELUGA V
P-06D
ARROWS X
F-10D
Xperia GX
SO-04D
メーカー パナソニック モバイル
コミュニケーションズ
富士通 ソニーモバイル
コミュニケーションズ
ディスプレイ 4.6インチ液晶
(720×1280ドット)
4.6インチ液晶
(720×1280ドット)
4.6インチ液晶
(720×1280ドット)
CPU OMAP4460
1.5GHz(デュアルコア)
Tegra 3
1.5GHz(クアッドコア)
Snapdragon S4
MSM8960 1.5GHz
(デュアルコア)
カメラ(アウト) 1320万画素 1310万画素 1300万画素
カメラ(イン) 130万画素 130万画素 130万画素
内蔵RAM 1GB 1GB 1GB
内蔵ROM 8GB 16GB 16GB
バッテリー容量 1600mAh 1800mAh 1700mAh
サイズ(W×H×D) 65×129×10.4mm 67×135×11.8mm 69×131×10.5mm
質量 約126g 約155g 約127g
機能 LTE ×
おサイフ
ワンセグ ×
赤外線通信 ×
防水 ×
NOTTV × × ×
テザリング
おくだけ充電 × ×
DLNA(DCTP-IP)