抜群のコストパフォーマンスで売れている、ヤマハのサラウンドシステム「YSP-2200」の秘密を探る
地上デジタル放送への本格移行に伴い、テレビを取り巻く環境は大きく変化している。地デジ放送でハイビジョンの高画質はもちろん、5.1ch対応の番組が増えているほか、ブルーレイ(BD)レコーダーも本格普及。5.1chや7.1chのマルチサラウンドは、今や当たり前になりつつある。そうした状況のなか、テレビのサウンド環境を手軽に、かつ本格的にアップグレードすることができるヤマハのサラウンドシステム「YSP-2200」が成長を続けている。
7月24日のアナログ放送終了に向けて、国内の薄型テレビ市場は依然として成長を続けている。電子情報技術産業協会(JEITA)によれば、2010年の国内テレビ出荷台数は前年比85.5%増の2518万7000台を記録した。2011年1-3月は前年同期比10.5ポイント増の521万5000台。4月も24.4ポイント増の171万9000台と伸びている。一方、総務省によれば、昨年12月時点の地上デジタル放送受信機の世帯普及率は94.9%で、対応テレビに限っても91.1%と、地デジ化は確実に進んでいる。エコポイント制度の終了で今は需要が一段落しているものの、薄型テレビはすでに完全に一般化したといっていい。
地デジ化で、コンテンツも大きく進化している。地デジの映像はフルHD画質で、アナログと比べるまでもなく画質のクオリティが高い。加えてサウンドに関しても、スポーツやコンサート、映画などで5.1chのマルチサラウンドに対応した番組が増えている。
ここで問題になってくるのが「音」だ。薄型テレビは、奥行きの薄さを追求するあまり、大口径のスピーカーが積めない。また、文字通り「薄型」テレビであるため、スピーカーに必要な容積を確保できない。つまり、音には本質的に弱いのだ。最近ではバランスの取れた音を出すテレビも増えてきているが、音質に関しては奥行きのあるスピーカーには勝てない。
せっかくの映像コンテンツも音質が不十分では楽しみが薄れてしまう。マルチサラウンドのコンテンツを存分に楽しむには、それなりのサウンドシステム――ホームシアターシステムが必要になってくる。ところが、本格的なサラウンドシステムはスピーカーを前後左右に配置するので、それなりのスペースを必要とする。おいそれとは手が出せないという人も多いだろう。
そこで、ワンクラス上の音を求める人が注目しているのが、手軽に購入できて、しかも場所を取らないバータイプのサラウンドシステム。テレビの前に、1本の横長バーに納めたスピーカーシステムを配置するものだ。
このバータイプのなかでとくに高い人気を誇っているのが、ヤマハのデジタル・サウンド・プロジェクター「YSP-2200」だ。2010年10月の発売以来、順調な売れ行きで、昨年の年末商戦では、BCNランキングの5.1chサラウンドシステムの機種別販売台数シェアで8.3%のシェアを獲得して一気にブレーク。今年4月には、9.1%まで伸ばしている。注目すべきは価格。バータイプの他社製品に比べると2倍程度の価格にも関わらず、売れているのだ。
「YSP-2200」は、1本のバーに16個の小型高音質スピーカーを内蔵。各スピーカーを個別に制御することができるほか、ビーム音を壁に反射させる壁面反射方式で、リアスピーカーを設置せずにリアルなサラウンド再生を再現している。
また、不要な振動を抑制するアルミボディによって、音質は極めてクリア。さらに、スピーカーユニットとサブウーファーの2ユニットに分離することで、自由に設置できるスリムサイズを実現した。
部屋の形状を自動的に分析して最適な音響を設定する「インテリビーム」で、理想の視聴環境を得ることができる点もポイントだ。測定用マイクを設置し、画面の指示に従ってリモコンのボタンを押すだけで、あとは部屋に最適な音響状態を自動セッティングしてくれる。これなら、オーディオの知識がなくても安心して使える。
3D映像伝送や光ケーブルを使わなくてもHDMIケーブル1本の接続でテレビ音声を楽しむことができる「オーディオリターンチャンネル(ARC)」に対応。ほかにも、HDMI接続による主要メーカーの薄型テレビやレコーダーとのリンク機能を備えているので、あとから「YSP-2200」を購入しても連携することができる。
加えて「YSP-2200」は、その音質が市場から非常に高い評価を受けているヤマハの上位製品「YSP-5100/4100」が10万円を軽く超えるのに対して、実勢価格で8万5000~9万円前後。YSPシリーズの高音質がこの価格で手に入るというお買い得感がある。ほかのメーカーの商品よりも高単価にも関わらず、売れている理由の1つがここにあった。
大画面の薄型テレビで再生するコンテンツは、デジタル放送だけではない。DVDやBDで映画や音楽ライブなどが充実し、PS3やXbox 360などのゲーム機でも「ハイビジョン+マルチサラウンド」が当たり前になってきている。高画質で高音質のコンテンツを手軽に楽しみたいのであれば、ヤマハ「YSP-2200」がベストチョイスに違いない。(ITジャーナリスト 市川昭彦)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。
バータイプのサラウンドシステム「YSP-2200」
薄型テレビの普及でコンテンツも進化、マルチサラウンドが台頭
7月24日のアナログ放送終了に向けて、国内の薄型テレビ市場は依然として成長を続けている。電子情報技術産業協会(JEITA)によれば、2010年の国内テレビ出荷台数は前年比85.5%増の2518万7000台を記録した。2011年1-3月は前年同期比10.5ポイント増の521万5000台。4月も24.4ポイント増の171万9000台と伸びている。一方、総務省によれば、昨年12月時点の地上デジタル放送受信機の世帯普及率は94.9%で、対応テレビに限っても91.1%と、地デジ化は確実に進んでいる。エコポイント制度の終了で今は需要が一段落しているものの、薄型テレビはすでに完全に一般化したといっていい。
地デジ化で、コンテンツも大きく進化している。地デジの映像はフルHD画質で、アナログと比べるまでもなく画質のクオリティが高い。加えてサウンドに関しても、スポーツやコンサート、映画などで5.1chのマルチサラウンドに対応した番組が増えている。
サラウンドを気軽に楽しむバータイプの「YSP-2200」が売れ筋に
ここで問題になってくるのが「音」だ。薄型テレビは、奥行きの薄さを追求するあまり、大口径のスピーカーが積めない。また、文字通り「薄型」テレビであるため、スピーカーに必要な容積を確保できない。つまり、音には本質的に弱いのだ。最近ではバランスの取れた音を出すテレビも増えてきているが、音質に関しては奥行きのあるスピーカーには勝てない。
せっかくの映像コンテンツも音質が不十分では楽しみが薄れてしまう。マルチサラウンドのコンテンツを存分に楽しむには、それなりのサウンドシステム――ホームシアターシステムが必要になってくる。ところが、本格的なサラウンドシステムはスピーカーを前後左右に配置するので、それなりのスペースを必要とする。おいそれとは手が出せないという人も多いだろう。
そこで、ワンクラス上の音を求める人が注目しているのが、手軽に購入できて、しかも場所を取らないバータイプのサラウンドシステム。テレビの前に、1本の横長バーに納めたスピーカーシステムを配置するものだ。
このバータイプのなかでとくに高い人気を誇っているのが、ヤマハのデジタル・サウンド・プロジェクター「YSP-2200」だ。2010年10月の発売以来、順調な売れ行きで、昨年の年末商戦では、BCNランキングの5.1chサラウンドシステムの機種別販売台数シェアで8.3%のシェアを獲得して一気にブレーク。今年4月には、9.1%まで伸ばしている。注目すべきは価格。バータイプの他社製品に比べると2倍程度の価格にも関わらず、売れているのだ。
壁反射とリンク機能、「インテリビーム」がポイント
「YSP-2200」は、1本のバーに16個の小型高音質スピーカーを内蔵。各スピーカーを個別に制御することができるほか、ビーム音を壁に反射させる壁面反射方式で、リアスピーカーを設置せずにリアルなサラウンド再生を再現している。
「Digital Sound Projector Technology」で、中央や左右、後方から深みのある音を響かせることに加え、最適なチューニングを施したサブウーファーとのマッチングで、迫力の7.1chサラウンドを再現する
また、不要な振動を抑制するアルミボディによって、音質は極めてクリア。さらに、スピーカーユニットとサブウーファーの2ユニットに分離することで、自由に設置できるスリムサイズを実現した。
アルミボディでクリアな音を再現
省スペースで設置できる
部屋の形状を自動的に分析して最適な音響を設定する「インテリビーム」で、理想の視聴環境を得ることができる点もポイントだ。測定用マイクを設置し、画面の指示に従ってリモコンのボタンを押すだけで、あとは部屋に最適な音響状態を自動セッティングしてくれる。これなら、オーディオの知識がなくても安心して使える。
3D映像伝送や光ケーブルを使わなくてもHDMIケーブル1本の接続でテレビ音声を楽しむことができる「オーディオリターンチャンネル(ARC)」に対応。ほかにも、HDMI接続による主要メーカーの薄型テレビやレコーダーとのリンク機能を備えているので、あとから「YSP-2200」を購入しても連携することができる。
リンク機能によって薄型テレビやレコーダーと連携
加えて「YSP-2200」は、その音質が市場から非常に高い評価を受けているヤマハの上位製品「YSP-5100/4100」が10万円を軽く超えるのに対して、実勢価格で8万5000~9万円前後。YSPシリーズの高音質がこの価格で手に入るというお買い得感がある。ほかのメーカーの商品よりも高単価にも関わらず、売れている理由の1つがここにあった。
“ハイビジョン+マルチサラウンド”の時代に最適なサラウンドシステム
大画面の薄型テレビで再生するコンテンツは、デジタル放送だけではない。DVDやBDで映画や音楽ライブなどが充実し、PS3やXbox 360などのゲーム機でも「ハイビジョン+マルチサラウンド」が当たり前になってきている。高画質で高音質のコンテンツを手軽に楽しみたいのであれば、ヤマハ「YSP-2200」がベストチョイスに違いない。(ITジャーナリスト 市川昭彦)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。