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「数年後にはSSDのビックプレーヤーになる」、サンディスクのSSD担当者に今後の展開を聞く

インタビュー

2010/10/27 13:00

 HDDに比べて圧倒的にデータへのアクセスが早いSSD(Solid State Drive)。HDDにかわる記憶媒体として、注目を浴びている。NAND型フラッシュメモリメーカーのサンディスクは、2010年8月、切手より小さい組み込み型のSSD「iSSD(integrated SSD)」を発表。スレート型PCなどの超薄型モバイルデバイス向けとして、日本を含むワールドワイドで展開していくという。本社のある米国からこのほど来日したSSDのプロダクトマーケティングディレクター、ドリート・オーレン氏に、SSDへの取り組みについて聞いた。

ドリート・オーレン ディレクター

──サンディスクの中で、現在SSDはどういった位置づけになるのでしょうか。

 SSD市場はまだ立ち上がったばかり。当社が取り扱っている製品のなかでは、まださほど大きな位置を占めているわけではありません。でも、潜在的な可能性は非常に大きい。NAND型フラッシュメモリのマーケットは、今後急速に拡大すると思われます。そのうち、2014年にはコンピュータに20%、携帯電話に34%のNAND型フラッシュメモリのビットが使われると予測されています。コンピュータで使われるうちの多くはSSDでしょう。われわれは工場をもっているメーカーとして、SSDのマーケットを無視するわけにはいきません。

──サンディスクのSSDのラインアップを教えてください。

 当社は、デバイスに適したさまざまなSSDを販売しています。HDDの置き換え用の「サンディスク SSD G4」、ネットブックやスレート型PCなど、より小型のデバイス用の「サンディスク SSD P4」に加えて、今年8月には、SATAインターフェースに対応し、SSDとして初の組み込み型を採用した「iSSD」を発表しました。

iSSD

──iSSDはどんな製品に適しているのですか。

 切手より小型のiSSDは、スレート型PCや超薄型ノートPCに最適です。さらに、「Google TV」などの薄型テレビ、セットトップボックスなどにも活用できます。セットトップボックスは、現在300GBなど大容量の製品と、ストレージをもたない製品のほか、中間層として4、8、16GBと小容量の製品が出ています。16GBまでなら、HDDよりもSSDの方がコストが安くなります。ここにiSSDのビジネスチャンスがあると考えています。

──SSDを今後、ワールドワイドで、そして日本市場でどう展開していきますか。

 今年になって、スレート型PCというカテゴリが現れたので、対応するiSSDを迅速に開発・製品化しました。わたしたちは、iSSDを含め、すべてのSSD製品をワールドワイドでOEM用に販売していきます。なかでも一番重要と考えているデバイスは、メインマシンとなるノートPCで、ここに向けてSSDの次世代製品を開発中です。もちろん、日本は重要な市場の一つです。SSDについては、ソニーをはじめ、多くのメーカーと緊密な関係をもっています。これらメーカーに、SSDを導入していきます。SSD市場で、当社はまだ大きなプレーヤーではありません。しかし、われわれはこの市場に真剣に取り組み、2、3年のうちにはビックプレーヤーになるつもりです。

(BCN・武井美野里)