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携帯オーディオ個性派続々、泳いで使うモデルから1000円台の激安製品まで

時事ネタ

2009/08/04 12:04

 携帯オーディオといえば、すぐ思い浮かぶのはiPodやウォークマン。しかし、そのほかにも用途に応じた魅力的なモデルは多い。例えば、フィットネス効果を高めるものや大画面モデル、1000円台で音楽だけを楽しむシンプルなものまで、さまざまな製品が店頭に並んでいる。そこで、アップルやソニー以外のモデルを中心に、最近の個性派携帯オーディオを集めてみた。

運動がもっと楽しくなる ~スポーツ編~



 まずは今の季節にぴったりな水泳の時に使えるモデルから。iriverの「Speedo LZR Racer Aquabeat」は、競泳用水着メーカーSpeedo社とコラボレーションした携帯オーディオ。北京オリンピックで新記録の量産に貢献した高性能水着「レーザー・レーサー」のカラーを採用する。水深3mまで水中に潜れる防水仕様で、本体はゴーグルのベルトを通して頭に取り付けたり、オプションのアームバンドで腕に取り付けたりできる。万が一、本体が体から外れても水に浮く設計なので安心だ。ちなみに、3色のカラーから選べる「AquaBeat」もある。

iriverの「Speedo LZR Racer Aquabeat」、ヤマハの「BODiBEAT」、サンコーの「SPORTSM2G」

 ジョギングやウォーキングで活躍するモデルもある。ヤマハの「BODiBEAT」は、走ったり歩いたりする速さに合ったテンポの音楽を自動的に選曲する「フリーワークアウトモード」を搭載。また、イヤホンに付属する脈拍センサーが心拍数を計測し、効果的な有酸素運動のペースを音楽で知らせる「フィットネスモード」も備え、音楽と一体感を味わいながら効果的に楽しく運動できる。

 サンコーの「SPORTSM2G」は、ネックバンド型イヤホンと携帯オーディオが一体化したモデル。イヤホンケーブルがないので、体を動かしても引っかかることがない。イヤホン部分は耳の位置に合わせて調節が可能。「再生」「音量調節」など基本操作のボタンはネックバンドの側面に搭載する。同じような製品のソニー「Wシリーズ」よりも半額程度で買えるのも魅力だ。

多機能からシンプルなものまで幅広く ~機能編~



 大画面で多機能な製品もある。コウォンジャパンの「COWON O2PMP」は、タッチパネル付きの4.3型ワイド液晶を搭載。3.5型ワイド液晶のiPod touchと比べると画面が大きく、操作しやすい。また、さまざまなコーデックをサポートするので、動画を再生する前にファイル形式を変換する必要がなくて便利だ。主要なデジタル一眼レフカメラのRAWデータ再生にも対応する。

コウォンジャパンの「COWON O2PMP」、クリエイティブメディアの「ZEN X-Fi」、グリーンハウスの「GH-KANAMRシリーズ」

 また、クリエイティブメディアの「ZEN X-Fi」は、クレジットカードサイズの小型ボディに豊富な機能を満載した製品。容量32GBと16GBモデルは無線LAN規格IEEE802.11 b/gに準拠し、PCに保存した楽曲をワイヤレスで本体に転送できる。側面にはSDカードスロットも搭載し、メモリカードを挿入して音楽や写真を視聴可能。そのほか、海外でも使用できるワールドワイド対応のFMラジオチューナーを搭載し、いろんな方法で音楽を楽しみたい人なら満足できる一台だろう。
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 「とにかく手軽に音楽を聴きたい」という人には、USBメモリのようなグリーンハウスの「GH-KANAMRシリーズ」がオススメ。音楽を保存したmicroSDカードを挿入するだけで再生する。カードの容量は最大2GBまで。携帯オーディオとしてはもちろん、microSDカード専用のカードリーダーやUSBメモリとしても利用できる。8色から選べるスケルトンボディで、直販サイトでの価格は1480円と激安だ。

携帯電話やICレコーダーでも音楽を ~一石二鳥編~



 携帯オーディオの中には、ファッションアイテムとして楽しめるものもある。ソニーの「NW-E040シリーズ」は、表面のパネルが着せ替えできるUSB端子搭載の携帯オーディオ。別売りのキャリングケースを使ってバッグやベルトなど好きな場所にぶらさげれば、アクセサリーにもなる。着せ替えパネルは異なるカラー2色が付属するほか、別売りで「パープルダイアモンド」「ブラウンレパード」など10種類のデザインもあり、男女問わずコーディネートが楽しい。

アップルの「iPhone 3GS」、ケンウッドの「MGR-A7」、ソニーの「NW-E040シリーズ」

 携帯電話でも、音楽再生機能付きのものがある。その代表格は、やはりソフトバンクモバイルのアップル製端末「iPhone 3GS」。もちろんiPodとしても使えるので、携帯オーディオを別に持ち歩く必要がない。容量は16GBと32GBで、たくさんの楽曲を収められるのもうれしい。

 また、ICレコーダーの中にも音楽が聴けるモデルは多い。ケンウッドの「MGR-A7」は、サンプリング周波数「48kHz/16bit」の高音質なWAV形式で録音できるモデル。保存した音声は原音に近い音質で再生できる。独自技術「Supreme(サプリーム)」によってMP3のような圧縮音源でもCD並みの音質で再生するので、録音機器としてだけでなく、高音質な携帯オーディオとしても楽しめる。

市場の成熟が個性派モデルの登場を後押し



 最後に、直近の携帯オーディオ市場の動きを「BCNランキング」でチェックしておこう。メーカーシェアは現在、アップルとソニーの2強状態が続いている。09年7月の販売台数シェアではアップルが47.5%、ソニーが37.9%で全体のおよそ8割を占めている。2社の差は10ポイント程度。以前はもっと開きが大きかったが徐々に縮まってきている。


 また、09年7月の前年同月比は、台数ベースで92.1%、金額ベースでは84.5%。09年に入ってから台数・金額とも前年を下回っており、勢いは奮わない。一見飽和してしまった市場に見えるが、だからこそ、逆に個性的な製品が続々と登場しているともいえる。ちょと冒険して、そんなモデルを試してみてはどうだろう。(BCN・井上真希子)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。