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裸族が使うHDDって? 自作心をくすぐるユニークでオシャレなHDDケース

特集

2009/07/03 11:20

 外付けHDDを「自作」と聞くと、マニアックで難しいイメージがあるかもしれない。しかし、最近は初心者でも簡単にHDDを組み込めるケースが登場し、敷居が低くなっている。また、自作派でなくても気になってしまうような面白いネーミングや、デザインにこだわった製品も多い。そこで、初心者でもHDDの組み込みが簡単で、思わず自作に挑戦したくなるようなユニークなケースを紹介しよう。

余った内蔵HDDを手軽に再利用、エコロジー精神あふれるHDDケース



 HDDケースとは、ケースに入っていないむき出しの内蔵用HDD「ベアドライブ」を入れるケースのこと。PCのHDDを取り替えた際に余ったものや、使わなくなったPCのHDDなど、手持ちの内蔵HDDを外付けHDDとして再利用できる、とってもエコなアイテムだ。

Western Digitalのベアドライブ


 HDDケースを選ぶ際には、組み込むHDDのサイズと接続方法をチェックする必要がある。HDDとの接続規格は、主に「IDE」と「SerialATA(SATA)」の2種類。現在はSATAが主流で、従来のIDEに比べてデータの転送速度が速いのが特徴だ。HDDケースはただの「外箱」ではなく、このHDDの接続規格をUSBやeSATAに変換して、外付けHDDとして使えるようにする役目がある。

 組み込むHDDのサイズは、一般的にノートPCで使われる2.5インチと、デスクトップPCで使われる3.5インチの2つ。09年6月の外付けHDDケースの販売台数で見ると、主流は3.5インチのHDDに対応する製品で、50.1%を占める。2.5インチは32.2%、両対応モデルは15.6%。これは、3.5インチの方が、容量が大きい製品を選択でき、また同じ容量なら2.5インチの製品に比べて比較的安く入手できること、加えてデスクトップPCの方がノートPCに比べて分解してHDDを取り出しやすいという理由もあるようだ。

「自作」未経験でも興味をそそられる、ユニークなネーミングの製品たち



 最近ではネジなどの工具不要で、初心者でも簡単にHDDを組み込める製品が増えてきている。また、遊び心に溢れたネーミングが多いのもHDDケースの面白いところ。代表的なのは、センチュリーの「裸族」シリーズだろう。HDDを裸のまま使用することに特化したシリーズということで「裸族」。中でも人気なのは、クレードル式を採用した「裸族のお立ち台」シリーズだ。SATA-HDDを垂直に差し込むだけでセット完了。裸のHDDが台の上に立っている……ということで、まさしく「裸族のお立ち台」だ。縦置き型なので省スペース、2.5インチと3.5インチHDD両対応なのもありがたい。

裸族のお立ち台「CROSU2」(左が2.5、右が3.5インチHDD接続時)


 「裸のままではかわいそう!」という方には、3.5インチのSATA-HDDを1台組み込める「裸族の一戸建て(CRIS35EU2)」、2台搭載できる「同二世帯住宅(CRNS35EU2)」、最大4台組み込める「同雑居ビル(CRZB35ES4)」など、ケースタイプのお家シリーズがある。

左から、「CRIS35EU2」「CRNS35EU2」「CRZB35ES4」


 続いてオウルテックの「3ステップケース ガチャポンパッ!」シリーズも製品の特徴を見事にネーミングに反映した製品だ。ネジレス構造で、「ガチャ(カバーを外す)」「ポン(HDDを入れる)」「パッ!(カバーを閉じて完了!)」の3ステップで組み立てることができる。2.5インチのSATA-HDDに対応する「セレブなガチャポンパッ!MINI(OWL-EPS25/EU)」は、個性的な和風柄のデザインを採用し、艶やかな塗装を施した。カラーもブラック系が多いHDDケースの中で、ライムグリーン、オレンジ、ブラックと華やか。ミニノートPCなどと持ち歩けば目立つこと間違いなしだ。

OWL-EPS25/EU


これがHDDケース? インテリアにもなるオシャレな製品



 また、最近ではHDDらしくない、インテリアとしても活用できるオシャレな製品が登場している。例えば、ハンファ・ジャパンの「W-31UA」は、外観がまるで洋風の百科事典のよう。カラーはブラックで、背表紙部分のみ赤を採用している。和室や洋室のインテリアにマッチし、複数台並べても様になる。電源ユニットを内蔵し、コンセント周りをスッキリと設置できるのも特徴。3.5インチのSATA-HDDに対応する。

W-31UA


 MARSHALの「ピラミッド(MAL-0835B/SA)」もデザイン性の高い製品だ。その名の通りピラミッドをモチーフとしており、重ね置きに対応する。使い勝手を考慮して電源ボタンを前面パネルに配置。アクセスランプには、ブルーLEDを搭載した。HDDを使わないときは5分ほどで「ECOモード」に切り替わり、消費電力を71%カット。余分な発熱を抑える効果もある。こちらも3.5インチのSATA-HDDに対応している。

MAL-0835B/SA

 創作意欲をくすぐる、バリエーション豊かでユニークなHDDケースたち。おもちゃを組み立てるような感覚で、外付けHDDの「自作」デビューを果たしてみてはどうだろうか。(BCN・武井美野里)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。