最新デジカメずらりPIE2009――キヤノン、ニコン編

特集

2009/03/26 19:57

 東京ビッグサイトで3月26日から開催中のアジア最大級の写真・映像の総合展示会「フォトイメージングエキスポ 2009(PIE2009)」。カメラメーカー各社は自社ブースで発売直前や最新のイチオシ機種を次々と紹介している。今回の記事では、キヤノン、ニコンの各ブースの内容をリポートする。

メリーゴーランドまで設置したキヤノン、キーワードは動画



 最も売れ筋の「EOS Kiss」シリーズの最新モデル「EOS Kiss X3」を3月25日に発表したキヤノン。有効画素数は1510万で、フルハイビジョン(HD)動画撮影機能を搭載した「EOS Kiss X3」の魅力が伝わるよう、きらびやかなメリーゴーランドを中央に置いた円形状の撮影体験コーナーを設置した。
 

メリーゴーランドを設置したキヤノンのブース


 このほか、デジタル一眼レフカメラ「EOS 5D Mark II」、デジタルビデオカメラ、コンパクトデジタルカメラも配置し、来場者はモデルがメリーゴーランドに乗って流れていく様子を静止画や動画で撮影していた。
 

撮影体感コーナーのメリーゴーランドとモデルたち


 目を引いたのは文化財未来継承プロジェクト「綴―TSUZURI―」のコーナー。貴重な日本の文化財を最新のデジタル技術により保存し、後世に残すことを目的としたプロジェクトで、デジタル一眼レフカメラと大判プロジェクターで再現された国宝「洛中洛外図屏風」を展示。黄金が美しい屏風の展示で、外国人観光客など、多くの人が見入っていた。また、実際に使われたデジタル一眼レフカメラ「EOS 1Ds Mark III」と大判プリンタ「imagePROGRAF iPF9000」も展示した。
 

再現されたきらびやかな屏風と使用されたプリンタ/カメラ


 このほか、キヤノンブースの奥で、望遠レンズ/双眼鏡の体験コーナーを設置。300-800mmの超望遠レンズを装着したカメラを並べ、普段なかなか触れることができない超望遠の世界を体感できるようにした。
 

一般ユーザーの作品を展示したニコン、歴史を支えたカメラも展示



 今年、「ニコンFマウント」誕生から50周年を迎えたニコン。最新機種のタッチ&トライのほかに、この50年間歴史を支えたカメラの紹介や、一般ユーザーの作品の展示などを実施した。
 

ブラックを基調にしたニコンのブース


 歴代のフラグシップカメラを展示した「映像の歴史を支えるニコン」ブースでは、1959年に発売したニコン初の一眼レフカメラ「F」をはじめ、最新のデジタル一眼レフカメラまでズラリと展示した。

 また、歴史的なカメラとして、NASA(米航空宇宙局)用に開発した「ニコン F3」や、戦場カメラマン・一ノ瀬泰造氏を紹介するパネルなどを展示。なお、一ノ瀬氏はベトナム戦争やカンボジア内戦を撮り続けたカメラマンで、一ノ瀬氏の「ニコン F」は手榴弾の被爆により穴が開いてしまっている。
 

NASA仕様の「ニコン F3」と一ノ瀬泰造の「ニコン F」


 また、作品を発表する場として、一般ユーザーが撮影した写真を展示する「D700写真展」も開催。08年11月に実施した撮影ツアー「本気でやる作品制作」コースに参加したユーザーの写真を展示したもの。撮影ツアーでは、プロカメラマンの望月宏信氏、茂手木秀行氏による作品作り指導や、プロのモデルを使った撮影を行ったという。モノクロ/カラーの写真がズラリと並び、来場者の関心を集めていた。
 

一般ユーザーが撮影した作品展