BCN AWARD 2009 初受賞メーカー特集 【センチュリー編】
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なぜ、この裸族シリーズがユーザーに大きく受け入れられたのか。その大きな理由の一つが「手軽さを極めたパーツ」という点にある。PCを自作した経験を持つ方ならお分かりだと思うが、HDDの動作検証や相性テストなどに際して、いちいちHDDをケースに入れて作業を行うことはまずない。ほとんどの場合、剥き出しのままケーブルをつなぎ、“アタリ”を見つつ作業を進めていくことだろう。こうした際に「裸族シリーズ」は非常に重宝する存在なのだ。
また、HDDケースの場合は、一旦、HDDをケース内にセットしてしまったらその交換は非常に億劫だが、クレードル式ならばワンタッチで交換可能。このため、眠っていたHDDも簡単に活用できるようになる。特に複数台の内蔵型HDDを余らせている人は用途別にHDDを切り替えて運用、といったことも手軽にできる。
センチュリーの加川博久代表取締役は「いままでになかったもの、センチュリーでしか作り得ないもの、ということにこだわり抜いて生まれてきたのが『裸族シリーズ』です。すでにPCの周辺機器市場は飽和状態にあり、価格の勝負にシフトしている。しかし、最初からそういったところで戦うつもりはありませんでした。“勝負するなら品質とオリジナリティで”がウチの流儀。常に今までになかったものを作って評価を受けてきたセンチュリーだけに、市場そのものを創出するようなユニークで実用性あるものを作りたかった」と「裸族シリーズ」誕生の経緯について語る。
こうした飽くなきオリジナリティへのこだわりが「裸族シリーズ」というPCパーツの異端児を生み出し、ストレージ市場をあらためて大きく活性化させることとなった。
しかし、今までにない発想とスタイルで登場した裸族だけに、発売以来、さっそく中国、台湾のメーカーを中心にコピーに近い類似品が多く出回るようになったという。これに対してセンチュリーは、「徹底的な面展開」で対処する。前述のように「裸族のお立ち台」を軸に、周辺アイテムを続々とリリースしていくことで、ユーザーにより大きな付加価値を提供していくのがセンチュリーの狙いだ。
こうした「裸族」シリーズに見られるオリジナリティの追求、こだわりは、他の製品づくりにもしっかりと活かされている。たとえば4.3インチサブモニタ「PLUS ONE (プラスワン)」。単なる小型モニタとあなどる事なかれ。なんとこのモニタ、USBからのバスパワー供給だけで動く今までにないモニタなのだ。レタッチソフト使用時のパレット配置やオンライントレードの株価チャート表示、スカイプ等TV電話専用モニタなど、「裸族」シリーズ同様、使う人間のセンスとアイデア次第で可能性が発展するパーツだと言える。
徹底したオリジナリティの追求から生み出されていく革新的で実用性満点のパーツ群。その製品づくりを見ていると「裸族」シリーズが生まれたのは必然とすら感じる。同時に、あらためて「PCパーツは面白い」とその魅力を再認識させられる。そういった意味では、センチュリーという会社は、PC自作ユーザーに初心を思い出させてくれる存在ともいえる。「裸族」シリーズを通じてあの日感じたあの興奮と喜びにもう一度触れてみるのもいいかもしれない。(ITジャーナリスト・市川昭彦)
BCN AWARD 2009のドライブケース部門で第1位に輝いたのは今回が初受賞のセンチュリー。大胆なネーミングが話題を集めた「裸族のお立ち台シリーズ」が人気を呼び、初の栄冠を獲得した。多くのユーザーに支持された、その魅力と強さの秘密はどこにあるのだろうか?
「裸族」――この言葉を聞いてPCパーツを連想できる人はごくわずかだろう。しかしこの「裸族」こそ、08年度のドライブケース市場でセンチュリーが見事トップシェアを獲得する原動力となった大人気シリーズなのである。
「裸族」はHDDを有効活用するための便利なアイテム群の総称だ。シリーズの中心となる「裸族のお立ち台」は内蔵型のHDDを手軽に外付けHDDとして再利用できるHDDアダプタで、「クレードル方式」という他にはない特徴を持つ。
iPodやiPhoneをクレードルに差して使うかのごとく、手持ちの内蔵型HDDを「裸族のお立ち台」に差せば手軽に外付けHDDとして利用できるようになる。いうまでもなくこのときのHDDはいわゆる「剥き出し=裸」だ。つまりこれが「裸族」というネーミングの由来というワケ。一見すると奇をてらったようなネーミングだが、これほどその体を雄弁に表している言葉はないだろう。
そんな「裸族シリーズ」を代表するアイテムが「裸族のお立ち台」(型番:CROSU2)だ。3.5インチと2.5インチの内蔵型HDDに対応し、PCとの接続にはUSB2.0を用いるHDDクレードル。前述のように手持ちの内蔵型HDDをワンタッチかつ手軽に外付けHDDとして再利用することができるスグレモノだ。
また、「裸族のお立ち台」にeSATAインターフェースを加えた「裸族のお立ち台 eSATAプラス」(CROSEU2)も大きな人気を博したアイテムの一つ。USB2.0とeSATAによる2本立てのインターフェースは、組み合わせるPCの選択肢を大きく広げてくれる。これら2つがトップシェア獲得に大きく貢献した。
「裸族」はHDDを有効活用するための便利なアイテム群の総称だ。シリーズの中心となる「裸族のお立ち台」は内蔵型のHDDを手軽に外付けHDDとして再利用できるHDDアダプタで、「クレードル方式」という他にはない特徴を持つ。
iPodやiPhoneをクレードルに差して使うかのごとく、手持ちの内蔵型HDDを「裸族のお立ち台」に差せば手軽に外付けHDDとして利用できるようになる。いうまでもなくこのときのHDDはいわゆる「剥き出し=裸」だ。つまりこれが「裸族」というネーミングの由来というワケ。一見すると奇をてらったようなネーミングだが、これほどその体を雄弁に表している言葉はないだろう。
そんな「裸族シリーズ」を代表するアイテムが「裸族のお立ち台」(型番:CROSU2)だ。3.5インチと2.5インチの内蔵型HDDに対応し、PCとの接続にはUSB2.0を用いるHDDクレードル。前述のように手持ちの内蔵型HDDをワンタッチかつ手軽に外付けHDDとして再利用することができるスグレモノだ。
また、「裸族のお立ち台」にeSATAインターフェースを加えた「裸族のお立ち台 eSATAプラス」(CROSEU2)も大きな人気を博したアイテムの一つ。USB2.0とeSATAによる2本立てのインターフェースは、組み合わせるPCの選択肢を大きく広げてくれる。これら2つがトップシェア獲得に大きく貢献した。
順位 | 型番 | 品名 |
---|---|---|
1 | CROSEU2 | 裸族のお立ち台 eSATAプラス |
2 | CROSU2 | 裸族のお立ち台 |
3 | CRNS35EU2 | 裸族の二世帯住宅 |
4 | CRIS35EU2 | 裸族の一戸建て |
5 | CWRS2-BK | 二代目 技あり楽ラック ブラック |
「BCNランキング」 集計期間:08/1月-08/12月 <月次 最大パネル>
なぜ、この裸族シリーズがユーザーに大きく受け入れられたのか。その大きな理由の一つが「手軽さを極めたパーツ」という点にある。PCを自作した経験を持つ方ならお分かりだと思うが、HDDの動作検証や相性テストなどに際して、いちいちHDDをケースに入れて作業を行うことはまずない。ほとんどの場合、剥き出しのままケーブルをつなぎ、“アタリ”を見つつ作業を進めていくことだろう。こうした際に「裸族シリーズ」は非常に重宝する存在なのだ。
また、HDDケースの場合は、一旦、HDDをケース内にセットしてしまったらその交換は非常に億劫だが、クレードル式ならばワンタッチで交換可能。このため、眠っていたHDDも簡単に活用できるようになる。特に複数台の内蔵型HDDを余らせている人は用途別にHDDを切り替えて運用、といったことも手軽にできる。
この「裸族のお立ち台」を中心に、「裸族」の世界は、5台のHDDをスタックして同時運用できるアルミHDDケース「裸族のアパート」および「裸族のマンション」、2台の内蔵型HDDを格納するだけで手軽に1台の外付けHDDとして運用できる「裸族の二世帯住宅」など、思わず「ニヤリ」としてしまうようなユニークなネーミングを持つさまざまなアイテム群で構成されている。
(左から)「裸族のアパート」「裸族のマンション」「裸族の二世帯住宅」
いずれも「ありそうでなかった」「こんなものがほしかった」という、オリジナリティ溢れる実用性の高さを持ち、PCパーツ本来の「遊び心」を存分に刺激してくれる魅力的なアイテムばかり。このアイテムの豊富さも裸族シリーズの大きな特徴だと言える。センチュリーの加川博久代表取締役は「いままでになかったもの、センチュリーでしか作り得ないもの、ということにこだわり抜いて生まれてきたのが『裸族シリーズ』です。すでにPCの周辺機器市場は飽和状態にあり、価格の勝負にシフトしている。しかし、最初からそういったところで戦うつもりはありませんでした。“勝負するなら品質とオリジナリティで”がウチの流儀。常に今までになかったものを作って評価を受けてきたセンチュリーだけに、市場そのものを創出するようなユニークで実用性あるものを作りたかった」と「裸族シリーズ」誕生の経緯について語る。
こうした飽くなきオリジナリティへのこだわりが「裸族シリーズ」というPCパーツの異端児を生み出し、ストレージ市場をあらためて大きく活性化させることとなった。
しかし、今までにない発想とスタイルで登場した裸族だけに、発売以来、さっそく中国、台湾のメーカーを中心にコピーに近い類似品が多く出回るようになったという。これに対してセンチュリーは、「徹底的な面展開」で対処する。前述のように「裸族のお立ち台」を軸に、周辺アイテムを続々とリリースしていくことで、ユーザーにより大きな付加価値を提供していくのがセンチュリーの狙いだ。
4.3インチサブモニタ「PLUS ONE 」
こうした「裸族」シリーズに見られるオリジナリティの追求、こだわりは、他の製品づくりにもしっかりと活かされている。たとえば4.3インチサブモニタ「PLUS ONE (プラスワン)」。単なる小型モニタとあなどる事なかれ。なんとこのモニタ、USBからのバスパワー供給だけで動く今までにないモニタなのだ。レタッチソフト使用時のパレット配置やオンライントレードの株価チャート表示、スカイプ等TV電話専用モニタなど、「裸族」シリーズ同様、使う人間のセンスとアイデア次第で可能性が発展するパーツだと言える。
徹底したオリジナリティの追求から生み出されていく革新的で実用性満点のパーツ群。その製品づくりを見ていると「裸族」シリーズが生まれたのは必然とすら感じる。同時に、あらためて「PCパーツは面白い」とその魅力を再認識させられる。そういった意味では、センチュリーという会社は、PC自作ユーザーに初心を思い出させてくれる存在ともいえる。「裸族」シリーズを通じてあの日感じたあの興奮と喜びにもう一度触れてみるのもいいかもしれない。(ITジャーナリスト・市川昭彦)