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4倍以上に拡大したアマゾンジャパン新物流センター、その内部は?

販売戦略

2005/11/01 23:30

 アマゾンジャパン(ジャスパー・チャン社長)は11月1日、オンラインストア「Amazon.co.jp」事業拡大のため、千葉県市川市塩浜に新物流センター「アマゾン市川FC(フルフィルメントセンター)」を開業したと発表した。延べ床面積6万2300平方メートルで、旧物流センターの4倍以上の規模となる。


某企業の工場跡地に設立したアマゾンジャパンの新物流センター


 「Amazon.co.jp」は、今年11月1日で開設5周年を迎えた。今回の新物流センターは、24時間以内に発送できる商品ラインアップの強化や、大型商品取り扱い、生産性向上によるローコストオペレーションの推進などが目的。延べ床面積6万2300平方メートルで、旧物流センターの4倍以上の規模となる。「今後の取り扱いカテゴリ拡大に向けてもこれだけの大きさは必要」(瀧井・アマゾンジャパン・ロジスティクス社長)で、これまでに比べて飛躍的な数の在庫を揃えることを想定している。なお、旧物流センターは、近々閉鎖する予定だという。

アマゾンジャパン・ロジスティクスの瀧井聡社長


 同日は、プレス向けに新物流センター内を公開。建物は4階建てで、1階が入荷および出荷スペース、2・3階が在庫スペース、4階は、フロア半分が従業員用のカフェテリア、残り半分が現在は未使用の在庫スペースとなっている。商品の供給エリアは、北米、南米、ヨーロッパ、中近東、アフリカ全世界。

 新物流センターにより、24時間以内に発送できる商品数については、「どこに行っても買えないものがアマゾンで買えるようにすることが目標」(瀧井・アマゾンジャパン・ロジスティクス社長)としながらも、具体的な数字の明言は避けた。




2階の書籍の在庫スペース。床面積2万?弱


入荷および出荷スペースの1階。現在、日本通運、佐川急便が配送を行っている


 アマゾンジャパンは、「00年の開設当初の取り扱い数170万点だったが、05年9月末の時点では1000万以上の品揃え」に拡大している。また、過去1年に1回購入履歴のあるアクティブ・カスタマー数は、500万人を突破。「04年度のグローバルでの売上高のうち、日本は10%以上」に達していることや、「日本の収益は好調で、黒字転換のタイミングも他国より早く、日本市場の成長性が高い」(チャン・アマゾンジャパン社長)と自信を示した。


アマゾンジャパンのジャスパー・チャン社長


 また同社は、書籍内の文章を検索して閲覧できる新サービス「なか見!検索」も同日スタートさせた。書籍内の全文を検索の対象とすることができるサービスで、目的にあった書籍を効率よく発見できるようにするもの。13万冊以上の書籍が対象で、約280社の出版社が提供する書籍について購入前に中身を閲覧することができる。