「FUNマネジメント理論」で脚光――第28回

千人回峰(対談連載)

2008/09/22 00:00

Jinsoo Terry

Jinsoo Terry

AGC プレジデント

FUNマネジメント理論を韓国で出版

 奥田 独立を決意なさったのは?

 Terry 副社長まで務め、自分の方法論に自信が持てるようになりましたので、独立を決意しました。

 2004年にAGC社を設立、コンサルタントなどを行いながら、FUNマネジメント理論の完成度を高めていきました。

 奥田 FUNとは何の略なんですか。

 Terry Fun+Unique+Nurturingの頭文字から付けました。最初のFunは笑う、Uniqueは創意性、Nurturingは育成するというような意味をもっています。

 言い換えますと、笑顔を交わしながら仕事をすることでユニークな商品を開発、会社は社員と、社員は会社と約束したことを確実に実現するようにしましょうというマネジメント理論です。

 それだけでなく、これからの企業は、世界中から優秀な人材を集めていかないと生き残れないとも考えており、そのための方法論なども盛り込みました。グローバル・タレントの集まる会社づくりに役立つと自信を持っています。

 奥田 まず韓国で出版したんですね。アメリカではどんな予定なんですか。

 Terry はい、韓国では2005年に出版しましたが、英語版は来年6月の出版を予定しています。実は、カリフォルニア大学バークレー校のPeter Wilton教授との共著になります。Wilton教授は私の理論を高く評価し、「MBAを超えた」とまで言ってくださっています。MBA(Master of Business Administration)は、経営学を修めた者に授与される学位(修士)で、とくに欧米では高く評価されています。

 私自身、2番目の会社をクビになったとき、アメリカ人の友人からMBAを持ってないからではないかといわれ、チャレンジしたことがあるんです。ただ、カリキュラムの内容に満足できなくて、途中で辞めた経緯があります。

 奥田 FUNマネジメント理論の英語版が出れば、世界中に新たな旋風を巻き起こしそうですね。頑張ってください。

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Profile

Jinsoo Terry

(ジンソー・テリー)  韓国生まれ。1978年釜山大学卒業、1981年淑名女子大学大学院卒業、博士号取得。1984年ニュージーランドのエンさんに会い、世界の広さ知る。1985年渡米、最初の会社に就職、1987年に2番目の会社に就職、事業を成功に導くも解雇の宣告を受けて1993年に退職。同じ年、カルロスに入社、2004年独立してAGC設立。2005年FUNマネジメント理論をまとめ、韓国で出版。